東京電力の前会長、勝俣恒久氏(73)が、電力10社などが出資する日本原子力発電の社外取締役を6月で退任することが19日、分かった。勝俣氏は現在、東電の役職には就いていない東電OBという立場。今回で勝俣氏は東電にかかわる企業のすべての役職から退くことになる。勝俣氏の後任となる社外取締役には東電の広瀬直己社長(60)が就く見通し。
勝俣氏は福島第1原発の事故後の2011年6月、東電会長に残ったまま日本原電の社外取締役に就任。1年目は役員報酬を辞退したが、東電会長を退任した2年目以降は報酬を受け取っていた。今年4月からは再び報酬受け取りを辞退していた。広瀬氏は報酬を受け取らないとみられる。東電は日本原電に28%を出資する筆頭株主。