2017年11月23日(木)

楽天、中印にネット技術開発拠点 海外展開へ備え
米では6月に研究所

2010/5/20付
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 楽天は年内に中国とインドでインターネット関連技術の開発拠点を開設する。ネット通販や電子マネーなど楽天が展開するネットサービスの開発体制を強化する。6月には米国に研究拠点を設ける。2010年後半に予定している中国進出などを控え、ネット経由でソフトや機能を提供する「クラウドコンピューティング」など先端的なシステムの構築を急ぐ。

 楽天は中国検索大手、百度(バイドゥ)との合弁で中国のネット通販への参入を予定している。すでに日本でシステム構築を始めており、夏までに北京を含む複数の開発拠点を開設する。早い段階に中国国内で計100人体制を目指す。現地の需要に合うサービスを低コストで迅速に提供する狙い。

 インドに設ける開発拠点は50~100人でスタートし、3年内に500人規模に拡大する計画。候補地はムンバイの南に位置し、工科大学やソフトウエア技術者が集まる学術都市のプネ。現地企業との提携や単独出資など進出方法を検討している。

 楽天は台湾、タイに続き、年内にアジアなどの7カ国程度に進出する方針。中国とインドに拠点を設けることで、主力の仮想商店街「楽天市場」の国際展開に向け、各国共通の技術基盤の開発を目指す。

 研究体制も強化する。6月1日、米ニューヨークに「楽天技術研究所ニューヨーク」を開設する。所長に関根聡ニューヨーク大学研究准教授が就任する人事を決めた。関根氏が専門とする自然言語処理は、検索最大手の米グーグルも重視する研究分野。楽天は購入者が投稿する商品評価に活用し、ネット通販事業の国際展開に役立てる。

 国内では研究開発機関、楽天技術研究所(東京・品川)の人員を20人弱から数年内に100人に拡充する。ニューヨークをはじめ海外の研究者との国際的なネットワークを形成。先端のIT(情報技術)に関する基礎研究を進め、ネットサービス開発に生かす。

 楽天は海外拠点のトップとして送り込むため、2010年度の新卒枠で中国人17人とインド人24人を採用した。東京本社で3~5年、幹部候補人材として育成する。国内の開発体制は現在、約1500人いるが、将来は「海外が規模で国内を上回る」(杉原章郎取締役)としている。

 日本のネット企業は相次いで海外進出し、一段の成長を目指している。一方、米国のグーグルやマイクロソフトなども大規模な開発・営業拠点を世界各地に展開しており、日本勢にとっては海外での優秀な人員確保が課題になりそうだ。

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