VW、電動車両を世界で10車種以上投入 15年までに
独フォルクスワーゲン(VW)は18日、電気自動車(EV)など電動車両を2015年までにグループで10車種以上投入する計画を明らかにした。本体でEV、プラグインハイブリッド車(PHV)を積極投入するほか、傘下のアウディなども新型車の開発を急ぐ。18年にEV、PHVでグループの世界新車販売台数の3%にあたる30万台を売る目標だ。
来日した電気駆動部門担当のルドルフ・クレープス執行役員が同日に計画を説明した。VWは13年半ばに小型車「アップ」のEVタイプをまず欧州で投入し、続けて同年末までに主力車「ゴルフ」のEVタイプも発売する。これらの車種は日本での発売も検討する。また、PHVも同年に発売。グループのアウディ、ポルシェなどもEVやハイブリッド車(HV)を順次投入する。
これら新型車はグループ内で自前で開発する方針で、この分野で今後、ほかの自動車メーカーと提携する可能性については「確率は低い」と強調した。「グループで800万台以上を販売しており、傘下ブランドと連携する方が効率的だ」と述べた。
EVなどの普及の壁はコスト高で、クレープス執行役員も「車載バッテリーなど電動駆動ユニットは現状ではガソリンエンジンと比べ、5倍コストがかかる」と説明。技術の工夫や車両の量産効果で、18年前後にバッテリーのコストを半減する目標も示した。