2017年12月17日(日)

「電力見える化」、商機は見えたか?

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2012/7/23 7:00
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 家庭の節電の切り札として、エネルギー使用量を「見える化」し、省エネを目指す家庭内エネルギー管理システム(HEMS)が注目を集めている。政府は4月から対応機器への補助金の支給を開始。関連企業は相次ぎ事業強化を打ち出している。当面は“補助金特需”にわきそうだが、本格普及につなげるビジネスモデルは見えてきただろうか。

 パナソニックが昨年発売したHEMS制御装置「ECOマネシステム」。4月に経済産業省のHEMS補助金の対象機器の認定を受けたところ、前年の2倍を超えるペースで売れている。

パナソニックのHEMS機器。モニターにエネルギー使用量が逐次映し出される

パナソニックのHEMS機器。モニターにエネルギー使用量が逐次映し出される

 同システムはエネルギー計測器、分電盤、モニターを付けたコントロールパネルで構成。家庭での電気・ガス・水の使用量や太陽光発電の発電量をモニターに映し、省エネを促す。昨年は福島の原子力発電所の事故を受けて節電の必要性が高まったにもかかわらず、年1万セットの販売目標を達成できなかった。担当者は「補助金の効果は大きい」と漏らす。

 経産省の補助金は、同省から委託を受けた団体が補助対象に認定したHEMS機器を購入する個人に一律10万円を支給する内容。同社のECOマネシステムは約20万円だが、補助金を使えば半額になる計算だ。

 補助対象は43機器(7月18日時点)。リストには東芝のグループ会社やシャープ、NECなど電機・情報大手のほか、大和ハウス工業や積水ハウスなどの住宅メーカー、NTT東日本も名を連ねる。

 民間調査会社の富士経済(東京・中央)によると、HEMSを中核にしたスマートハウス(次世代省エネ住宅)関連の国内市場は、2020年に11年に比べ約3倍の約3兆5千億円に達する見通しだ。需要拡大を当て込み、関連企業は商機をうかがっている。だが、国全体の電力削減に貢献するにはまだ時間がかかるのではないか。

 当面は“特需”もあって、新築の戸建てを中心に導入が進む見通しだが、全体のボリュームを考えれば、既存の住宅への設置をいかに進めるかがポイントとなる。設置のネックとなっている配線工事が不要なシステムも出ているが、どこまで浸透するかは未知数だ。

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