2019年1月20日(日)

超高層ビル解体 ゼネコン、技術競う
編集委員 安西巧

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2010/6/22 9:00
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「ゼネコン落城」「ゼネコン消滅列島」「ゼネコン窮地」――。経済誌は定期的に日本のゼネコン(General Contractor=総合建設会社)の苦境を特集記事で報じている。確かに国内建設投資はピークだった1992年度の84兆円から2010年度(予想)は37.7兆円へと半分以下になり、地方では公共工事に依存してきた地場の有力建設会社の倒産も目立っている。

来年3月末で営業終了するグランドプリンスホテル赤坂(東京都千代田区)

来年3月末で営業終了するグランドプリンスホテル赤坂(東京都千代田区)

だが、悲観材料ばかりではない。長年の「土建国家」政策の遺産が国内には散在している。道路、橋梁(きょうりょう)、港湾そして無数のハコモノ(建築物)。これらのメンテナンス(維持・修理)や建て替えの需要がこれから本格化する。こうした流れの中で最近にわかに脚光を浴びるようになったのが超高層ビルの解体技術である。

西武ホールディングスが4月28日に発表した「グランドプリンスホテル赤坂」(通称赤プリ)の閉館。11年3月末に予定される閉館後に丹下健三氏の設計による新館(地上40階建て、高さ138.9メートル、1983年開業)が取り壊される可能性が濃厚となり、がぜん、大手ゼネコンが熱い関心を寄せている。

2000年以降、主な超高層建築物の解体例は一覧表の通り。最も高い事例は竹中工務店が昨年9月から解体工事に着手した「大阪タワー」(朝日放送旧社屋電波塔、大阪市北区)の158メートルだが、これは高さ20メートルのビルの上に138メートルの展望台付き電波塔が構築されたもの。超高層ビルとしては、菊竹清訓氏の設計による「ホテルソフィテル東京」(東京・台東)が地上26階建て、高さ112メートルで最も高く、07~08年に清水建設が解体した。

こうした従来の事例に比べ、赤プリは高さだけでなく、約6万9000平方メートルの延べ床面積も群を抜いており、おまけに知名度も高い。業界関係者の間では「本格的な超高層ビル解体の最初のケースになる」ともっぱらの評判だ。もちろん解体工事の受注はその後に建て替えるビルの新築受注にもつながるから、大手ゼネコンがヒートアップするのも無理はない。

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