2019年4月20日(土)

藻からジェット燃料 IHI、技術力に活路 ボイラー技術に磨きも

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2012/6/19 7:00
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藻からジェット機などに使われる燃料を生産する――。こんなバイオ燃料をIHIが作ろうとしている。4月に就任した斎藤保社長が取り組む、ものづくり革新活動を象徴するプロジェクトの1つだ。「IHIの持続的成長には技術開発への継続的な投資が必要」として2012年度の研究開発費を前年度比10%増の330億円にまで積みます戦略も打ち出したIHI。生産・技術部門出身の斎藤社長が目指すのは研究開発を通じて、新たな成長軌道を構築することだ。

IHIは藻からジェット機などの燃料を作る研究開発を進めている(横浜市のIHI横浜工場内)

IHIは藻からジェット機などの燃料を作る研究開発を進めている(横浜市のIHI横浜工場内)

原子力発電設備や化学プラント機器などの工場があるIHI横浜工場(横浜市)。研究開発棟の一室では十数個の水槽が置かれ、白衣の社員が黙々と実験を続ける。培養しているのは油を作り出す特殊な藻で、近く大量培養に向けた試験を本格化する。

IHIは11年8月、バイオ関連ベンチャー企業であるジーン・アンド・ジーンテクノロジー(G>、大阪府吹田市)などと組み、藻類バイオ燃料会社を設立した。IHIが注目したのはG>が開発した「榎本藻(えのもとも)」だ。同じ種類の藻に比べ増殖能力が1000倍で、雑菌に強くプールのような場所で太陽光を使い培養できるなど設備も低コストにできる。抽出した油はジェット燃料など様々な用途に使える。

IHIはこの研究開発にまず2年間で4億円を投じる。まだ生産コストが高く、社内には事業として成立させるには原油に対抗できる価格競争力が必要になるとの慎重論もあった。だが「将来の資源・エネルギーの主流が見えない中で、他社にないものづくりの基盤づくりが必要」(出川定男副社長)と投資を決めた。14年をメドにサンプル販売を始め、20年前後の事業化を計画している。バイオ燃料の低コスト化に成功すれば「原油価格高騰と地球温暖化の両方の解決策になる」(同)

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