2019年2月19日(火)

ドコモ、新OS「タイゼン」スマホ発売を再延期

2014/1/16付
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NTTドコモは16日、韓国サムスン電子などと開発してきた基本ソフト(OS)「TIZEN(タイゼン)」を搭載するスマートフォン(スマホ)の発売を当面見送ると発表した。従来は今春の発売をめざしていた。延期表明は昨年10月に続き2度目。二大勢力の米グーグル、米アップルに対抗する動きとして注目されてきたが、陣営の中核企業の一つであるドコモの発売再延期で、「第三のOS」の先行きに暗雲が垂れこめてきた。

タイゼンを搭載したスマホの試作機

タイゼンを搭載したスマホの試作機

ドコモは声明文で「モバイル市場を取り巻く環境の変化に鑑み、導入を当面見送ることにしました」と説明。新たな発売時期のめどは明示せず、「未定」(広報部)としている。現時点で例年5月に発表する夏商戦向けの商品のみならず、10月に公表する冬春商戦向け商品の構想にも入っていないもようで、先送りの期間は1年以上に及ぶ可能性もある。

もともと16日はドコモが世界に先駆けてサムスン製タイゼン搭載スマホの発売を発表する予定だった。関係者によるとドコモとサムスンが協議し再延期で一致した。「試作機は昨年夏にはできていた」といい、技術的な課題が主因ではないもよう。「環境の変化」の最たるものは国内スマホ市場の伸び悩みだ。

調査会社MM総研によると、2013年度の国内スマホ出荷台数は2990万台と前年度並みにとどまる見通し。市場の成長にブレーキがかかるなか、グーグル、アップルの二大勢力に割って入るのは難しいとの判断が働いたようだ。

ドコモ自身の事情もある。5年もの交渉の末、アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」を導入し、反転攻勢に動いたばかり。いま販促経費など限りある経営資源をタイゼンに充てるのは難しい。

ドコモは「(タイゼン推進組織の)タイゼンアソシエーションのメンバーとして普及に取り組んでいく」として、タイゼン陣営からの離脱については否定している。

ただ先の見えない再延期の波紋は広がる。ドコモの端末発売を前提にタイゼン用アプリ(応用ソフト)の開発を進めてきた企業は多い。開発を奨励してきたドコモは「コメントできない」とするが、開発費の補償を求められる可能性もある。

タイゼンは仕様を全面公開し、改良などの裁量を通信会社などに広く認めるのが特徴。グーグルやアップルに縛られない第三のOSは「通信会社やメーカーにとって悲願」(ドコモ幹部)だ。タイゼンの行方はスマホを巡る勢力図をも左右することになる。

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