2019年7月23日(火)

高級セダン並みの走り実感 トヨタの燃料電池車に試乗

(1/2ページ)
2013/10/22 7:00
保存
共有
印刷
その他

トヨタ自動車が2015年の市販をめざす燃料電池車(FCV)の開発が最終段階に入った。このほど報道陣に公開した試作車に乗ってみると、環境と走りを両立させたクルマに仕上がっていた。FCVの製造コストは10年前に1台1億円以上かかっていたが、同社は20年代の量産時点で販売価格を300万~500万円の水準に下げるためコスト削減も加速する。

■"ぎくしゃく感"なく加速

トヨタ自動車が報道機関に公開した燃料電池車の試作車

トヨタ自動車が報道機関に公開した燃料電池車の試作車

「クイーン」という独特の音とともに一気に加速し、アクセルをベタ踏みしてもストレスを感じない――。10月上旬、トヨタが都内で開いた先進技術説明会で公開したFCVのセダン型試作車に試乗した。最初は恐る恐るアクセルを踏んだが、ガソリン車のように変速時の"ぎくしゃく感"はなく加速する。カーブでのコーナリングも快適で、足回りも既存のガソリン車と遜色なかった。

水素を燃料に走るFCVは、水しか排出しないため「究極のエコカー」と呼ばれる。環境性能の高い車だけに「走り」には期待していなかったが、見事に裏切られた。高速域では走れなかったが、排気量3000cc級の高級セダンと同等の走りができると感じた。

FCVの中核部品である水素タンクや燃料電池スタック、足回りなどの部品はほぼ完成済み。試乗車の外観は唐草模様で偽装されていたが、トヨタが一般メディアに対し開発段階の試作車に試乗させるのは異例。同社がFCVにかける強い思いが伝わった。

市販が見えてきたもののコスト削減という大きな課題は残る。燃料電池システムのコストは1000万円を切る水準まで達したが、15年の市販時にはさらに減らす必要がある。量産段階に入る20年代にはセダン型の価格を「300万から500万円程度」(技術統括部の高橋剛主査)の水準での販売を目指す。

コスト削減の取り組みの1つが、水素と酸素の化学反応を促す燃料スタックの触媒に使う高価な白金の使用量削減だ。トヨタは1台に100グラム以上使っていた白金を性能を維持したままで30グラム程度まで抑えた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。