日産が新型「ノート」 欧州流の新エンジンで燃費4割向上

2012/7/16付
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日産自動車は16日、小型車の「ノート」の次期モデルを公開した。ガソリンエンジンにスーパーチャージャー(過給器)を組み合わせた「ダウンサイジング(小型化)」と呼ぶ既存技術を採用。エンジンを小さくして燃費を4割高める一方で走行性能は維持した。欧州勢が先行した技術を日本の量産小型車に初めて活用することで低コスト化を実現し、ハイブリッド車(HV)に対抗する。

日産自動車が今秋発売予定の新型「ノート」を公開した

日産自動車が今秋発売予定の新型「ノート」を公開した

新型ノートは9月初旬に発売する計画で、日産自動車九州(福岡県苅田町)で生産する。

エンジンの排気量を現行モデルの1500ccから1200ccに小型化して過給器を組み合わせた新開発のエンジンを備えた。燃費は現行車が1リットル当たり18キロメートルだが、新型車は新型無段変速機(CVT)の採用なども合わせ同25.2キロと大幅に向上した。過給器を使うことで現行車と同等の加速性能を維持したという。

排気量1500ccで同35.4キロを実現したトヨタ自動車のHV「アクア」に比べると燃費性能は劣るが、価格はアクアより大幅に安くなる見通しで、消費者にとっては選択の幅が広がることになる。

日産が同技術を採用したのは、ダウンサイジング技術が世界の大きな潮流となり始めたことが背景にある。独フォルクスワーゲン(VW)が先駆けて採用し、米ゼネラル・モーターズ(GM)や米フォード・モーターなど欧米の世界大手が主力技術に据えている。

新型「ノート」を発表する日産自動車の志賀COO(16日、横浜市中区)

新型「ノート」を発表する日産自動車の志賀COO(16日、横浜市中区)

欧米で普及が遅れるHVは電池などのコスト負担が重いのが課題。日産は電気自動車(EV)を最重要なエコカー技術と位置付けるが、2020年予測でも「EVは全体市場の1割程度」(日産のカルロス・ゴーン社長)。EVで技術の先進性を訴求しつつ、ダウンサイジングやHV技術の要所も押さえ、市場にあった低燃費車を送り出す戦略だ。

16日記者会見した志賀俊之最高執行責任者(COO)は「新型ノートは世界で年35万台以上を販売し、中期経営計画達成に大きな役割を果たす」と強調。多目的スポーツ車(SUV)「キャシュカイ(日本名デュアリス)」や中型セダン「アルティマ」などと並ぶ、日産の量販車に育てる方針を示した。

新型ノートは新興国戦略の切り札として開発した低コスト車台「Vプラットホーム」を採用した第3弾でもある。日産は16年度までに同車台の採用車を3車種発売し、合計で100万台以上を販売する計画。すでに同車台を採用した「マーチ」「サニー」は11年度に合計57万台を販売しており、ノート発売で目標達成に近づく。

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