大手銀、ベア実施なら19年ぶり 自動車は前向き姿勢

2014/1/16 0:30
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 今回の春季労使交渉では業績回復を受けた自動車や電機など製造業の労組の多くがベースアップ(ベア)に相当する賃金改善を求めている。流通や証券の一部では経営側が若手社員を中心に賃金引き上げを検討する動きも出てきた。円安の恩恵で好調な業績を見込む自動車もベアに前向きだ。

 個別企業の労組は2月中旬に向け要求額を決める。経団連の春季交渉の指針決定を受けてベアを巡る労使交渉が本格化、3月には主要企業が一斉に回答する見通し。ただ、消費税増税など今後の景気動向を見極めたいとする経営者も多く、ベアに踏み切る企業がどこまで増えるかは不透明だ。

 株高などで今期、好業績が見込まれる銀行や証券には賃上げに向けた追い風が吹く。

 三菱東京UFJ銀行など大手行は一時金を含めた賃金総額の引き上げには前向き。ベアの是非は「物価や他業種への広がりを見極める。判断にはまだ早い」(メガ銀首脳)としている。労組は不良債権の処理でこれまで控えてきたベア要求をする可能性がある。実現すれば19年ぶりだ。ただ、低金利を強いてきた預金者への還元や増配を求める株主の圧力など実現へのハードルがある。

 野村証券や大和証券グループは20~30歳代の若手社員を中心に月例賃金を2~3%引き上げる方向で検討を始めた。

 業績が急回復している自動車業界もトヨタ自動車の労組などが月3500円や、それ以上のベア要求でまとまりつつある。経営者も前向きだ。

 ただ、同一業種でも企業間で業績がばらつき、今後の交渉過程で足並みが乱れかねない業界もある。電機連合は5年ぶりに月4000円の統一ベア要求を決めたが三菱電機のように「賃金改善要求が来る前提で検討を始めた」(山西健一郎社長)と前向きな声がある一方、シャープは「一刻も早く給与を元に戻すことが先決」(高橋興三社長)とベアに距離を置く。

 業績が改善している製造業でも、一時金を大幅に積み増すことでベアを避けるメーカーもあり、賃金総額の上積み対応はばらつきそうだ。

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