海外で幹部候補大量採用 三菱重工やパナソニック
新興国開拓に備え

2010/6/15付
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 日本の大手企業が海外で現地の設計・開発や営業の幹部候補となる外国人を大量に採用する。パナソニックは採用後日本で2年間の長期研修を受けさせる。三菱重工業はアジアを中心に設計などに携わる人材を年間約800人のペースで増やす。流通企業など内需型産業を含め幅広い企業が外国人採用を増やす。国内での採用は抑制しながら、新興国市場開拓のため人材のグローバル化を急ぐ。

 三菱重工は海外のグループ会社の社員数を今後5年間で約4000人増やし、2014年度には約4割多い1万5000人体制とする。発電設備や空調機器分野を中心に、現地の技術者や製造部門の人材を採用。14年度の受注の海外比率を現在の49%から63%に高める考えで、海外生産を2倍に拡大する。一方で国内の新規採用は厳選。国内は10~14年度平均では2000人と現在の6割程度に抑える。

 日本の大手企業のこれまでの外国人採用は、製造現場やオフィスでの現地採用が中心だった。処遇や給与体系などにも本社と違いがあり、経営の戦略部門に関与する人材を定期採用するケースは少なかった。

 だが海外市場にあわせたデザインや仕様の製品開発には現地技術者の採用拡大が不可欠。ダイキン工業は年内に中国でエアコンの開発者を160人採用し、200人体制にする。日本で開発や仕様変更をしている現在の方式を見直す。

 パナソニックは来春までにグループ全体で前年度比5割増となる1100人の外国人を採用する。今年度から一部の幹部候補には日本で最長2年の研修を受けさせている。長期研修で日本の本社幹部などと社内人脈を形成したり、日本流のマネジメントを理解させる。

 同社はインドや中国で中間所得者向けのボリュームゾーン(普及価格帯)商品を投入する計画。従来の欧米向けから新興国へと市場が広がり、現地での開発・設計を重視する。

 東洋エンジニアリングはインドで正社員の技術者などを約170人採用する。09年度の同社の海外売上高比率は約70%。福利厚生なども充実させて、インドや中近東向けプラント設計などを担う有能な技術者を確保する。グループ全体では11年春までに採用する人員の85%が外国人になる。

 外国人採用は自動車や電機が先行したが、内需型とされる産業でも急速に広がってきた。「ユニクロ」を中国や韓国などで拡大するファーストリテイリングが、来年新卒で採用する約600人の半数を外国人にする。数年後の店長候補と位置付け、大半はまず地元の店舗に配属する。

 日本経済新聞社が4月にまとめた11年春の採用計画調査(2644社が回答)では、36%の企業が前年度より採用数を減らし、1社あたりの大卒採用数が09年春の約7割にとどまった。低成長の国内では採用抑制が続くが、アジアを中心とした新興国での採用は今後も拡大する見通しだ。

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