2018年8月19日(日)

パルコ、アジア最大級の商業施設会社と提携 実績作り急ぐ

2011/4/13付
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 パルコは13日、アジア最大級の商業施設運営会社と業務提携したと発表した。今回の提携で1位、2位株主の森トラスト―イオン連合と対決する構図が一段と鮮明になった。あえて増配を伴う好業績の決算発表にあわせて成長力の高さを訴えたが、大株主の2社は平野秀一社長など経営陣の刷新などを求める従来の立場を変えていない。

 提携相手のキャピタモールズ・アジア(CMA、シンガポール)は中国に53カ所の商業施設を展開。5年以内に100カ所に増やす計画を持つ。中国事業に活路を見いだしたいパルコにとっては「対抗策としても理想的なパートナー」(幹部)だ。

 記者会見した平野社長は「提携は以前から進めてきた中期経営計画の一環だ」と強調。3月下旬にイオンが出した提携案の対抗策との見方を否定したが、中国での共同事業を提案するイオンに対するけん制球としての思惑も見え隠れする。

 イオンは中国での共同出店をパルコに持ちかけた。だがパルコ経営陣は「都市型商業ビルのノウハウがない」と一蹴。中国で高い実績を持つCMAとの提携の方が他の株主から支持を得られると踏んだようだ。12日の終値が732円だったパルコの株価は提携発表直後、841円まで上昇。市場はパルコの決断を好感したようにみえる。

 ただ、今回の提携がスムーズに実現するかは不透明だ。パルコは大株主2社に事前の連絡や根回しはしなかったとしている。平野社長は「3月中旬にイオンと会談した際、中期計画に盛り込んでいる事業戦略は進めても良いとの確証を得ていた」と明言したが、報告せずに提携したとすれば、大株主からの反発は十分に予想される。

 今回の提携に関してイオンは「コメントを控える」と口をつぐむ。森トラストも「これまでのスタンスには変わりはない」と経営陣の刷新などを求める姿勢に変化がないことを示唆している。

 パルコが森トラストと対立した発端は、2010年夏、事前の通告なしに日本政策投資銀行と資本・業務提携したことにある。今回も強い不快感を残した可能性は高い。

 次のヤマ場はパルコが4月下旬に固める株主総会の招集通知にどんな会社提案を盛り込むかだ。あくまでも対抗するのか、2社連合との妥協策を示すのか--。パルコに残された時間は少ない。

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