サムスン、韓国の地裁で敗訴 アップルとの特許訴訟
ソウル中央地裁は12日、サムスン電子がスマートフォン(スマホ)などの特許を侵害されたとして米アップルを訴えた訴訟で、サムスンの主張を退ける判決を出した。争点となった3件の特許のうち、文字メッセージの作成などに関するサムスンの特許2件を無効と判断。残る1件も侵害はなかったとした。サムスンは控訴する方針だ。
今回の訴訟はサムスンが2012年3月に提起した。対象製品はスマホ「iPhone(アイフォーン)5」やタブレット(多機能携帯端末)「iPad(アイパッド)2」など6種類。1億ウォン(約970万円)の損害賠償と、韓国での販売禁止などを想定した「販売差し止め」を求めていた。
両社は世界中で50件以上の訴訟を繰り広げており勝敗は入り組んでいる。韓国での判決は12年8月に続き2件目だ。前回はソウル中央地裁が双方に損害賠償を命じ、両社とも控訴した。争点となる技術は訴訟ごとに異なるため、今回の判決が他の訴訟に与える影響は限定的とみられる。(ソウル=小倉健太郎)