スズキ会長「放置すると経営の足かせに」 VWと提携解消

(3/4ページ)
2011/9/12付
保存
共有
印刷
その他

――資本提携はもうしないのか。

鈴木会長「懲りたことは確か。文章でどれだけ書いても心と心の通い合いがないといけない。ドイツと日本で文化的な違いがあるのかなと思った。過去より前向きの話をしたい」

――VWが保有するスズキ株は自社株買いするのか。

鈴木会長「自己資金での買い取る方針ははっきりしている。新規借り入れの必要もない。現在の自己資金で余裕を持って返してもらえる」

――提携は一方的に解消できないのでは。

鈴木会長「提携解消の申し入れは離婚と同じ。1年9カ月の清算をしないといけない。進んでいるプロジェクトは何もない。非常に簡単にできる。問題は株式。先方は気に入らないだろう。スズキもVW株を439万株持っているが、お互いにチャラにしたい。株も売らず、(実際の業務提携は)何もしないということになるとVWの株主が困る。2000億円以上つぎ込んで何をしているのかということになる」

――VWは「対話で解決したい」との意向を発表したが。

鈴木会長「もう解消を申し入れた。解消のための具体的な処理法の協議、戦後処理はやらないといけない。考え方は決まっていて変えるつもりもない」

――VWが敵対的買収に出るリスクもある。

鈴木会長「馬を川に無理につれていっても水を飲まない。権力や資金で強制するのはお互いに不幸だ。人間は感情や理性を持った動物であり、友好的にとことん話し合いをしていく」。

――出資時に比べ株価が下がっており、買い取りには損が出るが。

鈴木会長「株価はマーケット次第だから難しい。円高になり為替差益もあるので騒ぐほどではない」

――VWが契約違反で違約金を請求する恐れもある。

原山副社長「VWが違反と指摘するフィアットからの調達には1年以上の経緯がある。VWがスズキが求めるものを供給できないというのが事実で、全く違反には当たらない。VWは別の件でも契約違反を指摘してきている。我々の方から違反を指摘したいことも多々ある。これは宣戦布告のようなやりとりになる。対等な提携相手に対し最後通告のようなことをしては友好的に協議できない。これが発展するとすれば契約解除だ。VW側が契約を解除したいのかと思わざるをえない」

鈴木会長「原山副社長は交渉の当事者で多少興奮しているが、お互いに笑って分かれるということ。またどこで会うか分からないので。結婚・離婚と同じでもっと和やかに解消する努力をしたい。お互いに話せば分かる」

「こっちの業績を早く上げないといけない。一昨日インドから帰ってきたところだが、世界不況の中、(収益源の)インド市場だけがいいわけはない。17社の追撃を受けており、『スイフト』や『ワゴンR』も分析され丸裸だ。(インド市場では)ディーゼルエンジンが7割近くを占める。ガソリンとディーゼル向け燃料の差額は10ルピーから22ルピーに広がり、ディーゼルが急激に売れ始めた。(政策的には)ガソリンの価格高騰は野放しだが、ディーゼル向け燃料価格はある程度抑える方針だ。予断を許さない状況で馬力を上げて挽回したい」

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]