2019年8月20日(火)

日産4工場で生産停止 日立、エンジン部品納期遅れ
1万5000台減産、ほぼ全車種対象

2010/7/12付
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日産自動車は12日、日立製作所から調達しているエンジン部品の入荷が遅れているため、国内4つの完成車工場で14日から3日間、操業を停止することを決めた。減産台数は約1万5000台。日立はエンジン部品に欠かせない半導体の調達が不足した、と説明している。日産の4工場は来週から操業を再開するが、「8月半ば以降の半導体の調達は交渉中」(日立)としており、影響が拡大する可能性もある。

日立から日産への納入が遅れているのは、エンジン内での燃料噴射の量やタイミングを調整する基幹部品「エンジン制御ユニット(ECU)」。

日産は国内と北米でECUの大半を日立から調達している。14日から操業を停止するのは栃木工場(栃木県上三川町)、追浜工場(神奈川県横須賀市)、九州工場(福岡県苅田町)、日産車体九州(同)の4工場。国内で販売するほぼすべての車種が減産の対象となる。北米の減産についても「今後検討する」としている。

ECUを供給しているのは日立の子会社、日立オートモティブシステムズ。ECUに欠かせない「カスタムIC」(特定顧客向け半導体)を海外の大手半導体メーカー1社から購入している。7月2日に日立向けICの減産を通告され、納入が遅れ始めたという。

日立オートモティブシステムズの本田恭彦専務は、納入遅れの原因について「半導体の需給ひっぱくが背景にある」と説明。半導体各社はリーマン・ショック後のリストラで生産能力を削減したため「現在の世界的なカスタムICの需要増に対応できなくなっているのではないか」と語った。

自動車用エンジンコントロールユニットの納期延期で記者会見する、日立オートモティブシステムズの本田恭彦専務=中央=ら(12日午後、東京・丸の内)=共同

自動車用エンジンコントロールユニットの納期延期で記者会見する、日立オートモティブシステムズの本田恭彦専務=中央=ら(12日午後、東京・丸の内)=共同

カスタムICは顧客の仕様に合わせて2~3年の開発期間をかけて作り込むため、特定の半導体メーカーから全量を調達するのが一般的という。開発の早い段階から情報を開示し合うため、発注先を複数に広げにくいという事情がある。

日産は国内4工場を19日から再開した後、「(夏季休業前の)8月6日まで正常操業できることは確認している」としている。ただ、日立は原因となったカスタムICについて「8月以降の購買条件を(半導体メーカーと)交渉中」としており、8月後半以降は不透明な状況だ。

国内自動車大手では、ホンダと富士重工業も日立からECUを調達している。ホンダは「ECUの在庫を調べており、当社の生産への影響は確認中」。富士重は「他社からもECUを調達しているため生産への影響は軽微」という。日立によると同社のECU取引の9割は日産向けで、ホンダと富士重への影響は限定的とみられる。

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