電動バイクをアジアの「足」に 日本発EVベンチャーの挑戦
テラモーターズの徳重徹社長に聞く

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2012/1/16 7:00
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「しかし、日本では電動バイクと普通のバイクの価格差は中国ほどではない。電動ならではの魅力をどうアピールするか、その解を模索しているところだ。今年後半には新型車を投入するが、そこでデザイン面などエンジン車と差をつけられる訴求点を盛り込みたい」

――市場は日本に絞るのか。

テラモーターズはベトナムで工場を建設中。交通渋滞や排ガス問題もあり、電動バイクの需要を見込む

テラモーターズはベトナムで工場を建設中。交通渋滞や排ガス問題もあり、電動バイクの需要を見込む

「最初は日本市場から入ったが、今年中にもアジア市場に出たい。例えば現在ベトナムで工場を建設しているが、立地の理由の1つは、市場としても非常に有望と考えるからだ。ベトナムは交通渋滞がひどく、富裕な人でも渋滞を悪化させる四輪車に乗るのがはばかられるような状態。そこで円にすれば30万~40万円する高級バイクが飛ぶように売れている。排ガス問題も生じており、こうした市場では電動バイクのニーズも高いと思う」

――日本でベンチャー企業がぶつかる壁は資金と人材の不足といわれるが。

「事業コンセプトが評価され、昨年10月にみずほキャピタルやソニー元会長の出井伸之さんらから総額2億円強の増資を募ることができた。基盤が固まってきたので、必要なら10億円単位の増資も今後は難しくないだろう」

「人材の面でもベンチャーで働きたいという若い人が飛び込んでくる。社員は15人だが、早稲田、慶応、東大といった一流大学の出身者が多い。ある人はいったんディー・エヌ・エー(DeNA)に入社したが、『DeNAは既に大企業。自分が働きたいのは本当のベンチャー』と言って、当社の門をたたいてきた。一方、大手自動車メーカーで電動化の開発に携わってきたベテラン技術者で当社に転職を希望する人もかなりいる。定年を間近に控え、もう一度新天地で好きなテーマを追いかけてみたい、という人たちだ。世の中の情勢が変わり、しっかりしたベンチャーなら人材を確保できる環境が急速に整ってきた」

(編集委員 西條都夫)

 
〈テラモーターズの概要〉
 資本金は4億3400万円。現在は中国の提携先に生産を委託。今夏に自社のベトナム工場が稼働する予定。主力製品は電動スクーターのSEEDシリーズで、価格は9万9800円から。1回の充電で35~45キロメートル走行できる
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各社も電動バイクに注目

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