2019年8月24日(土)

「クラウドネーティブ」世代の台頭、米大統領選まで変える
栄藤稔・NTTドコモ執行役員

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2013/4/20 7:00
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私はNTTドコモで研究開発戦略を担当している。先月まで米シリコンバレーにある関連会社ドコモ・イノベーションズの社長も兼務していた。この連載では太平洋の両側で見たこと、感じたことをみなさんに伝えようと思う。

1985年広島大院修了、松下電器産業(現パナソニック)入社。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)や大阪大、NTTドコモのシリコンバレー拠点を経て現職。NTTドコモ執行役員としてR&D戦略を担当

1985年広島大院修了、松下電器産業(現パナソニック)入社。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)や大阪大、NTTドコモのシリコンバレー拠点を経て現職。NTTドコモ執行役員としてR&D戦略を担当

4月の初め、東京の桜がもう散ってしまったころ。そのシリコンバレーで、マイルズ・ワードという米アマゾン・ドット・コムの技術者に会った。名刺の住所はアマゾン本社があるシアトルなのだが、彼は風光明媚(ふうこうめいび)なサンタバーバラで在宅勤務をしている。

「毎日夕陽に染まる海を眺めてるんだろうな。いいなぁ」という私の思いを知ってか知らずか、彼は眼を輝かせながら楽しそうに、オバマ米大統領の再選にいかにクラウドコンピューティングが活躍したか、ボランティア技術者がクラウド上に選挙支援システムをいかにカッコよく作り上げたかを語ってくれた。

そのシステムは、有権者ファイル、ソーシャルメディア、携帯電話の連絡先など、様々なデータベースを一本化し、電話する相手、戸別訪問の相手、広告の打ち方など、選挙戦術の最適手を生み出す。投票へ向かわせられる確率を年齢・性別・人種・居住地などから分析、確率が高い有権者から電話するようリストを作成する。「西海岸に住む40~49歳の女性に好感度な俳優はジョージ・クルーニー」と出れば、彼と関連させた資金集めパーティーを開催する。

ビッグデータに基づく選挙活動の最適化も面白いが、私が伝えたいことはクラウドを前提としたシステム開発手法がいかに「イケてる」かだ。

前述の選挙システムには、3つの「なぜ」がある。「なぜ、限られた予算と時間で巨大な選挙支援システムが構築できたのか」「なぜ、異なる開発言語を使うボランティア技術者が協調できたのか」「なぜ、ハリケーンが東部を襲ったときに、全システムを数時間で中西部に退避させ、運用を続けられたのか」だ。

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