「マイナンバー」時代の本人認証とプライバシー保護
安田豊・KDDI研究所会長

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2013/6/15 7:00
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長年にわたって議論されてきた「マイナンバー法案」がやっと成立した。2016年に国民一人ひとりに割り当てられるこの共通番号をうまく活用すると、今後、スマートフォン(スマホ)や近距離で情報をやり取りする非接触IC技術「NFC」などとも組み合わせて、年金や納税などの公的サービス以外にもいろいろな新しいサービスが便利に使えるようになる可能性がある。

1975年京大工・大学院卒、KDD入社。デジタル衛星通信の研究開発に従事。移動通信のシステム開発などを経て03年KDDI執行役員。11年にKDDI研究所会長に就任。

1975年京大工・大学院卒、KDD入社。デジタル衛星通信の研究開発に従事。移動通信のシステム開発などを経て03年KDDI執行役員。11年にKDDI研究所会長に就任。

私自身も、モバイルコマース分野で携帯電話やスマホを活用したサービスや技術の検討に社内外で長く関わってきたが、このマイナンバー法案の成立をきっかけにして、世界をリードできる新しいサービスが日本から生まれることを期待したい。

ところで、このような個人情報に関わるサービスを安心して利用するためには、端末やカードの認証技術だけでなく、それを使っている人が本当に本人であるかどうかを確認する「本人認証」の技術がきわめて重要である。

これまで本人と端末を結びつける手段として一般には4桁のパスワードなどが広く使われてきたが、今後、特に重要な個人情報に関わるサービスを安心して受けるためには、より強固な本人認証技術の活用が重要となる。

このような技術の代表的なものは「バイオメトリクス」と呼ばれ、指紋、声紋、虹彩、静脈などその人しか持っていない生体情報をうまく認証に使うような仕組みが種々開発され、実用化もされている。ただ、スマホのような小さな端末での活用例はまだ少ない。

KDDI研究所では、このようなバイオメトリクス技術の一つとして、スマホのカメラで自分の手のひらを撮影して、その「掌紋」(同じ掌紋は世界で一人しかないと言われている)を抽出して、あらかじめ端末に記憶させてある自分の掌紋の特徴と一致するかどうかにより本人認証を行う「掌紋認証技術」を開発してきた。

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