さよなら!オープンシステム ITに「垂直統合」の波

(1/2ページ)
2012/7/12 7:00
保存
共有
印刷
その他

コンピューターに新しい波が押し寄せている。異なるメーカーの機器やソフトを組み合わせる「オープンシステム」に代わり、1台に必要な機能をあらかじめ搭載したコンピューターが次々に登場しているのだ。買ってすぐに使え、システム運用の手間もコストも省ける。複雑になりすぎたオープンシステムの時代は終わるのかもしれない。

「今日はIT(情報技術)の歴史的な転換点となる日。創業101年目を迎えたIBMの、次の100年を占う重要な発表になる」――。4月12日に都内で開いた記者会見で、日本IBMの橋本孝之社長(現会長)は大見えを切った。

日本IBMの垂直統合機「ピュアシステムズ」

日本IBMの垂直統合機「ピュアシステムズ」

この日発表した「ピュアシステムズ」は、サーバー、記憶装置、ネットワーク機器、ソフトなど、必要な機能をすべて統合したコンピューターだ。これまでの経験から、顧客が求める数千のシステム構成をパターン化。動作を確認したうえで、工場から顧客に出荷する。

従来型のオープンシステムの場合、設置だけで7日、1台のサーバーを複数台あるかのように使い、サーバーの利用効率を上げる「仮想化」環境が整うまで30~45日はかかる。だが、ピュアシステムズなら、たった4時間で完了する。工場で組み立てと動作確認が終わっているからだ。

ソフトとハードが一体となった「垂直統合機」は、IBMが得意としてきた汎用機に近い。だがひとつ大きな違いがある。汎用機が独自技術なのに対し、ピュアシステムズは、他社のソフトも組み込むことができる点だ。同一メーカーが一体で提供する汎用機の信頼性と、選択肢が多様なオープンシステムの「いいとこ取り」といえる。

垂直統合モデルの先駆けは米オラクルだ。企業向けデータベースや統合基幹業務システム(ERP)ソフトで高いシェアを持つソフト会社だったが、2010年にUNIXサーバー大手米サン・マイクロシステムズを買収。ソフトとハードをともに持つ企業となった。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]