「超臨場感通信」が開く未来のテレビ
安田豊・KDDI研究所会長

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2013/3/16 7:00
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テレビとインターネット、そしてスマートフォン(スマホ)との融合をベースとした「スマートテレビ」の開発・実用化の競争が進んでいる。テレビ映像そのものの世界でも、現在のデジタル放送で実用化されている2K(フルハイビジョン)映像に加えて4K(画素数がフルハイビジョンの4倍)や8K(同じく16倍)の超高精細映像が家庭でも楽しめる時代が近くなってきた。

1975年京大工・大学院卒、KDD入社。デジタル衛星通信の研究開発に従事。移動通信のシステム開発などを経て03年KDDI執行役員。11年にKDDI研究所会長に就任。

2014年のサッカーのワールドカップブラジル大会や、16年のリオデジャネイロオリンピックでは、これらの試験放送が行われる可能性もある。大きなスクリーンで8K映像などを視聴してみると、現行のメガネ式3D映像に比べてもより自然な形で奥行き感を知覚でき、自分の目で見る実際の世界よりもっとすごい、これまでに体験したことがないような、新しい世界に身を置いている気持ちにもなる。

KDDI研究所では、このような超高精細映像を家庭向けのブロードバンド通信回線でも伝送することを目指して、4Kや8Kのテレビ信号の帯域圧縮技術や、2K信号もあわせた同時伝送技術などの研究を進めている。

それとは別に、複数のカメラで撮影した映像情報をもとに、実際にカメラは置かれていないが視聴者がそこにいたらどのような映像になるかを数値計算で推測して見せてくれる「自由視点映像技術」の研究開発も推進している。

この技術を利用すると、例えば、サッカーの試合で自分自身がピッチの中にいて好きな場所で試合を見ているような映像を楽しむことも可能になる。

現在、一部のテレビ局では、4Kテレビカメラで撮影した日本のサッカー「Jリーグ」の試合映像をもとに、ハーフタイムとか試合後にこの自由視点映像技術を利用してテレビカメラが置かれていない自由な角度(視点)でゴールシーンを振り返るような試みもなされている。

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「Smart Times (日経産業新聞)」の記事から

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