GM復権、ITでクルマを未来の「秘書」へ
つながるクルマ革命

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2013/7/11 14:00
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 世界の二大産業であるIT(情報技術)と自動車の融合がいよいよ本格化してきた。インターネットに常時接続して膨大なデータを瞬時にやり取りできるクルマが登場。目的地を伝えるだけで走り出す「ロボット自動車」や、大都市の渋滞の完全解消なども現実味を帯びてきた。IT・自動車業界共通の一大トレンドになりつつある「コネクテッド・カー(つながるクルマ)」を追った。

2月、バルセロナで開催された携帯電話の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス」。最新鋭のスマートフォン(スマホ)が並ぶなか、1台の白いシボレーがひときわ目を引いた。

■高速ネットに常時接続し情報をリアルタイムに

この見本市で、米ゼネラル・モーターズ(GM)は米通信大手AT&Tとの提携を発表した。GMは来年から高速通信サービス「LTE」に常時接続する車を投入する。白いシボレーはそのコンセプトカーだ。ネット経由でどんな環境下でも動画や音楽などが快適に見聞きできるようになる。

将来的には音声認識技術を活用してドライバーとクルマが語り合い、ルート検索や周辺情報をやりとりしたり、車載情報端末に予定を入れておけば、その日のスケジュールを音声で知らせてくれる「秘書」にもなる。

「ITとネットでもう一度、顧客を振り向かせる」。この提携の推進役は米通信大手ネクステル・コミュニケーションズ(現スプリント・ネクステル)など通信業界を渡り歩いてきたGMのダニエル・アカーソン最高経営責任者(CEO)だ。

「そこにイノベーションはあるか」というのがアカーソン氏の口癖。技術者ではないが、最新の技術や消費の動向に常に目をこらし、必要ならば提携や買収で技術や人材を手に入れる。ネクステル時代はトランシーバー型の携帯無線事業が主体だった小さな会社を携帯大手に育てた。

GMに入ってからはトップ直轄の社内ベンチャーファンド「GMベンチャー」を使い、日本では炭素繊維の分野で帝人と組むなどターゲットはITだけにとどまらない。そのアカーソン氏が今、自動車業界の盟主復活の武器に据えるのが「つながるクルマ」だ。


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