創造力スイッチオン!~異次元オフィスにこだわるネット各社

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2013/4/11 7:00
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薄暗がりに一筋の光明が見えるまるで暗室のような部屋、昭和の小学校にタイムスリップしたかのような小道具が並ぶカフェ――。日本に拠点を構えるインターネット企業が、こんなユニークな場をオフィス内に相次ぎ設けている。ネット系企業の独創的なオフィスといえば、ビリヤード台を置いたり何でも無料で飲食できたりする食堂を持つ米グーグルが代表格。最新の潮流を追った。

サイバーエージェントが本社内に昨年末に設けた「打開の間」では暗がりで真剣な議論が続く(右奥が藤田晋社長)

サイバーエージェントが本社内に昨年末に設けた「打開の間」では暗がりで真剣な議論が続く(右奥が藤田晋社長)

東京・渋谷に本社を構えるサイバーエージェントに噂の部屋があると聞いて、特別に入室させてもらった。その部屋に入ると、よく晴れた外が見渡せるはずの窓はすべてブラインドで閉め切られて薄暗い。張り詰めた空気が漂っていた。

この日は、同社が昨年12月にリリースしたスマートフォン(スマホ)向け写真共有サービス「Mono Grapher(モノグラファー)」の開発チームから4人が出席。藤田晋社長ら幹部も同席していた。

■壁を突破するための「打開部屋」

担当者「他のユーザーから(いいと思う写真にボタンを押すことで投票する機能の)『ステキ!』を集める作業に冷めてきたユーザーも出てきちゃっているんですよね。アワード(賞)にやりすぎ感がある」

藤田社長「『ステキ!』のさせすぎというのは確かにあるね。きれいな写真をザッピングで、ただシンプルに見たいというニーズもあるんじゃない?」

担当者「ユーザーに(1日に何度もログインして投稿・閲覧するなど)より執着させるために、レベルによって機能に制限を設けるっていうのはアリかと」

藤田社長「いや、強いインセンティブシステムが働いて初めて、その制約は働いていくわけだよ。例えば(ユーザーが自信作の写真を応募して競う)大会にいろんなランクを設ける。ゴルフでいったら、四大メジャーから普段の大会まであるような感じで」

持参したスケッチブックに赤ペンでさらさらと図を描きながら、藤田社長はさらに続ける。

「すっごいランキングが必要なんじゃない? このサービスが誇る人はこちらの『モノグラファー』です、みたいな。"巨匠"ぐらいのインパクトを持たせれば、『いや自分の方がまだまだすごい』という人が挑んでくる。そうやって大会がすごく盛り上がれば、強いインセンティブが働く」

時折、沈黙が空間を支配する。それぞれが手にしたスマホを触りながらユーザーの視線に立ち返り、突破口となりそうなアイデアを発案していく姿は真剣そのもの。議論は1時間にわたった。

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