角川会長、アマゾンの電子書籍参入「交渉いい線に」
インターネット通販世界最大手の米アマゾン・ドット・コムが電子書籍事業で日本参入を計画していることについて、角川グループホールディングスの角川歴彦会長は8日、契約交渉が「かなりいいところまで来ている」と述べた。両社は現在、電子書籍の価格面など「11条件について交渉を煮詰めている」という。
都内で開いた電子書籍などについての座談会で語った。角川会長によると「1年間、ハードな交渉を続けてきた」。アマゾンが提示する契約条件には「厳しいものもある」と指摘する一方、「話し合えば解決の糸口は見えてくる」とも述べた。
アマゾンに電子化の作業を全面的に委託した場合、電子書籍価格の55%を同社が求めていることも明らかにした。
アマゾンは年内にも日本で電子書籍の購入サイトを開設する考え。大手出版社との契約交渉がまとまるかどうかが、事業の成否に大きな影響を及ぼす見通しだ。