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米高校生に爆発的人気 "自動消滅"付き写真共有アプリとは?

「スナップチャット」が支持される秘密

現在、米高校生の間で爆発的な人気を誇るスマートフォン(スマホ)向けの写真共有アプリ(応用ソフト)がある。ロサンゼルス市に本拠を置く「スナップチャット」だ。ほかの写真アプリとの違いは何か。エバン・スピーゲル共同創業者に聞いた。

「ほかの写真アプリとの最大の違いは、写真が自動的に消えること」と、スピーゲル氏は説明する。スナップチャットで送る写真には、1~10秒間の閲覧時間を設定できる。設定時間を超えたら写真は自然消滅する。ちょっと面白い写真が撮れたときに友人と共有したくても、相手方のスマホに残るのかと思うと、なんとなく送付を渋ることがある。だが、自動消滅機能付きの写真なら気軽に送れる。

「完璧なバケーションや高価なディナーなど、既存の交流サイト(SNS)で交換されている写真は、特別な瞬間をとらえたモノばかりでつまらないと思っていた。日常にもっと面白い写真はたくさんあるのに。こうした写真を人々に気軽に交換してもらうにはどうしたらいいだろうか」。 悩んだ末に思いついたのが自動消滅機能だった。これなら悪ふざけ中の一場面や、自分で撮った変な顔の写真などをためらわずに送ることができる。大事なのは、「リラックスして、その瞬間を友人と共有できることだ」とスピーゲル氏は語る。

スナップチャットのアプリを使えば、簡単に写真に色づけをしたり、落書きを加えたりできる。キャプション(説明文)も入れられる。自然消滅が特徴だが、受け取った側が気に入った場合には写真の保存も可能。保存された場合には、写真の送信者に通知が行く仕組みになっているため知らないうちに保存される心配はない。

 米スタンフォード大の学生(現在、休学中)だったスピーゲル氏は、「優秀で、よく宿題を手伝ってくれていた友人」のボビー・マーフィー氏と共同でスナップチャットを開発した。サービス開始は、2011年春。当初は大学のクラスメートにも試してもらったが、「別に10秒で消えなくてもいいや」と言われて評判はいまいちだった。だが、「高校生のいとこに使ってもらったところ絶賛され、その友人たちの間で瞬く間に広がっていった」という。

現在、1日5000万枚以上の写真がスナップチャットを通じてやり取りされる(12年12月時点)。昨年10月時点で、やり取りされた写真の数は累計10億枚を超えた。主な利用者層は13~25歳と中・高校生から大学生が中心。最近では、「子供とのコミュニケーション用にと、親の世代の利用が急激に広がっている」(スピーゲル氏)。アプリは、米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」向けに加え、昨年10月からは米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載端末向けにも提供し始めた。

現在の"本社"は、実はロサンゼルスにあるスピーゲル氏の父親の家。自分を含め、従業員7人中5人が、住み込みで働いている。「やっと初オフィスを借り、11日に引っ越しなんだ。おやじも喜んでいるよ」と、スピーゲル氏は笑う。

アプリのダウンロードは無料。現在、スナップチャットの収入はゼロだが、スピーゲル氏は「まだ言えないけど、事業モデルについてはたくさんアイデアがある」と語る。ただ、今年は「まずは成長と利用者の固定化を目指す年」と位置付ける。すでに欧州にも多くの利用者がいるスナップチャットだが、今後は英語以外の言語にも対応して世界に利用者層を広げる予定だ。

(ニューヨーク=清水石珠実)

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