三洋電のエコ技術、VBで復活 水の力でウイルス撃退
編集委員 大西康之

(1/2ページ)
2013/12/17 7:00
保存
共有
印刷
その他

白物家電の卸売りを手掛けるベンチャー企業のシリウス(東京・台東、亀井隆平社長)は10月、病院や介護施設向けの空気清浄機「J-BOY」の販売を始めた。除菌水を使って空気中のウイルス活動を抑えるこの技術は、パナソニックに買収される前に三洋電機が開発したもの。亀井社長も三洋電機の社員だった。三洋電機のブランドビジョン「Think GAIA(シンク・ガイア)」がベンチャー企業で復活した。

■洗剤のいらない洗濯機で注目

シリウスが発売した空気清浄機「J-BOY」

シリウスが発売した空気清浄機「J-BOY」

J-BOYは取り込んだ空気を除菌水に浸したフィルターをくぐらせることで除菌する。水を電気分解してできる「弱酸性次亜塩素酸水」を使う。弱酸性次亜塩素酸水はカット野菜など生鮮食品の除菌に使われる水で、人が飲んでも悪影響はないが、ノロウイルスや大腸菌などへの殺菌効果があるという。価格は3万9900円。除菌水は1カ月分(1リットル)3465円で、シリウスが販売する。

「水の力で空気を洗う」

旧三洋電機が2005年に発売した空気清浄機「ウイルスウォッシャー」は斬新なキャッチコピーで話題を呼んだ。塩素イオンを含む水道水を電気分解する機構を備え、その除菌水を超音波で細かくして空気中に飛ばす。すると水に含まれる電解次亜塩素酸がウイルスの表面のたんぱく質を破壊して除菌する、という画期的な商品だった。

技術の源流をさらに遡ると、三洋電機が得意としていた自動販売機に行き当たる。自動販売機のメンテナンスを楽にするため、三洋電機は87年、電解水で内部を自動洗浄する自動販売機を開発していた。

亀井社長も三洋電機の社員だった

亀井社長も三洋電機の社員だった

この技術を応用し、2001年には洗剤を使わず電解水だけで洗える「洗剤のいらない洗濯機」を発売し、洗剤メーカーともめた経緯もある。

2005年6月、三洋電機再建のため会長に就任した野中ともよ氏は、同社がもつこうした技術力の高さに目を付け「シンク・ガイア(人と地球のために)」というブランドビジョンを打ち出した。このビジョンに沿って1000回の再利用が可能な充電池の「エネループ」や変換効率の高い「HIT太陽電池」、オゾン脱臭機能を持つ洗濯機の「アクア」といったヒット商品が生まれた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]