大手商社、採用活動を4年生の夏以降に
13年春入社の大学新卒から 学業への影響に配慮

2010/10/6付
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 三井物産や三菱商事など大手商社は2013年春に入社する大学新卒者から採用活動時期を遅らせる。商社の業界団体である日本貿易会(法人正会員42社)が6日に採用活動見直しの方針を決めたのを受け、大学4年生の4月から始めている筆記試験や面接を夏以降にする。採用活動が早まった結果、学生の本分である学業が妨げられていると憂慮する声が強まっている。就職人気の高い商社の動きは産業界全体に影響を与えそうだ。

 現在は日本経団連が定める「倫理憲章」が4年生になるまで面接など選考活動を実施しないよう企業に求めている。4月に入ると学生に内々定を出す企業が多いのが実情だ。貿易会は経団連に倫理憲章の見直しを要請するほか、経済団体などに同調を呼びかける。貿易会の方針に対し、経団連は「まだ正式な要請は来ていないが、今後どういう仕組みでやっていくのかを議論していく」(幹部)としている。

 貿易会の方針によると、現在は3年生の10月に始めている会社説明会などの採用広報活動を2月ごろに遅らせる。学生による就職情報サイトへの登録、企業の会社案内の送付なども2月以降とする。4年生になったばかりの4月に開始していた実際の採用活動は8月ごろに遅らせる方向で具体的に検討し、年内にスケジュールを決める。

中小企業などの合同説明会に詰めかけた学生(9月28日、東京都港区)
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中小企業などの合同説明会に詰めかけた学生(9月28日、東京都港区)

 企業と大学が会社訪問や内定の解禁時期を申し合わせた「就職協定」が1997年に廃止されて以降、大学生の就職活動は早まっている。雇用情勢の悪化で就職活動が長引くケースも多く、学業の妨げになるとの声が多かった。就職活動に時間を割かれ、海外に留学する学生も減少している。

 貿易会は採用広報活動を大学の春休み、採用活動を夏休みにすることで配慮する考え。貿易会の槍田松瑩会長(三井物産会長)は「日本の産業競争力を高めるためにも学生が学業に専念する期間が必要だ」という。

 最近では高木義明文部科学相が経済団体に就職活動の早期化・長期化で学業への影響が出ないよう要請。大学関係者も見直しの動きを歓迎している。今後は優秀な人材確保を急ぐ産業界で見直しへ足並みがそろうかが焦点となりそうだ。

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