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iPhone、携帯市場動かす KDDI一気に入超

収益の柱、アプリにシフト

国内携帯電話市場で米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の存在感が一段と高まっている。携帯各社が6日まとめた2011年度の携帯電話契約数では、NTTドコモがiPhoneを取り扱うソフトバンクモバイルとKDDI(au)に大量の顧客を奪われた。iPhoneを中心とする海外メーカーの国内シェアも高まり、「ガラパゴス化」が指摘されてきた市場の構造は大きく変わってきた。

通信会社を乗り換えられるMNP(番号持ち運び制度)で、ドコモは11年度に80万3600件の出超となった。10年度は約40万件。約2倍に膨らんだのはソフトバンクモバイルに続き、KDDIが昨年10月からiPhoneの取り扱いを始め、ドコモから契約者を奪ったためだ。10年度に36万件強の出超だったKDDIは昨年度、一転して27万件強の入超となった。

昨年度の携帯電話契約数をみてもiPhone効果が如実に表れている。新規契約から解約を引いた純増数でKDDIは211万100件。ソフトバンクモバイルの354万300件には及ばないものの、2位のドコモ(211万9700件)とほぼ肩を並べた。

3月末の携帯電話とPHSの総契約数は1億2874万4000件と日本の人口を上回る。「1人1台時代」となり、成熟化してもおかしくない市場を活気づかせるのはiPhoneをはじめとするスマホだ。

スマホはいわば「小さいパソコン」。インターネットへの接続は自由で、アプリ(応用ソフト)を取り込めば、所有者の嗜好に合った様々な使い方が可能だ。

 もっともスマホの普及は通信会社にとって手放しで喜べる現象ではない。端末を通じて提供されるアプリの利用料はアップルのほかスマホ向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を提供する米グーグルやソフト開発者の手に渡る。通信会社の収入はデータ通信料のみで、従来型の携帯電話で得ていたサービス収入が期待できないからだ。

収益力の向上に向けて、通信各社は遅ればせながら独自のサービス拡充に乗り出した。KDDIはスマホ向けアプリを開発するベンチャー企業に投資するファンドを設立。今後2年間で約20社に投資する計画だ。

ドコモは1日からスマホ向け新放送の「NOTTV(ノッティービー)」を月額420円で提供し始めた。スマホに話しかけるだけで端末が操作できる「しゃべってコンシェル」も開始。新規事業で15年度に1兆円の売上高を目指す。

ただインターネットの世界ではユーチューブなど様々な無料動画コンテンツが登場しているのに加え、世界中の開発者が自由にアプリやサービスを開始して配信できるオープンな環境にある。サービス事業では後発組の通信各社を取り巻く環境は厳しい。

従来型の携帯端末では、開発面でメーカーに細かな仕様を指示する立場だった通信各社。スマホの普及に伴って主導権はアップルなどの端末メーカーやアプリ開発業者に移っている。

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