ロボVB争奪過熱 米IT大手、日本勢に次々触手
スタートアップスinUSA(7)

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2014/4/9 3:30
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「個人的に出資してくれないだろうか」。スマートフォン用OSアンドロイドを開発、無類のロボット好きで知られるルービンは強い関心を寄せ、出資どころかグーグルによる買収にまで広がった。

昨年末のこの買収は、「霞が関」に衝撃を与えた。「税金が投入された日本の技術が米企業に買われた」というわけだが、日本の大手メーカーや投資家の動きこそ鈍かったと言わざるをえない。

実際に、米大手企業は次々と日本のロボットベンチャーに触手を伸ばしている。「米有力VCや有名企業など世界中から資金や事業提携の申し込みが来ている」。ロボット技術と車の融合を目指すベンチャー、ZMP社長の谷口恒(49)は打ち明ける。「プリウス」をベースにした自動運転車を12年に発売すると海外との連携が急速に増えた。

ZMPは01年に創業。宇多田ヒカルの音楽ビデオに登場するヒト型ロボット「PINO(ピノ)」を製造して名をはせたが、やはり資金調達の壁があり、事業は「倒産直前まで追い詰められた」。08年に自動車向けに注力することで復活した。

「フクシマで活躍したロボットを開発した企業はどこだ」――。米有力VCが探したのが探査ロボット「クインス」。東北大と千葉工業大が開発し、東京電力福島第1原子力発電所の事故処理で活躍した。

■防災市場に活路

クインスの開発に携わった東北大教授の田所諭(54)はVCではなく、NPOでロボット開発を進める。その狙いは何か。

米国のロボットベンチャーを支えているのは軍需関連市場。パックボットはもともと地雷探索機だし、手術ロボットで知られる米イントゥイティブ・サージカルも軍需市場が収益の柱だった。

日本でも、小手先のパトロンではなくロボット技術を支える背景となる大きな市場が必要、というのが田所の持論。それが「防災」だ。田所は、「政府が防災市場を作り出せばロボットが収益化する枠組みができる」と提言する。

2月。電子機器の受託製造(EMS)最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(63)が元グーグルのルービンを自宅に招いた。関係者によるとロボット投資について意見交換をしたという。争奪戦は、業種を超えて広がる気配だ。

=敬称略

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