2019年2月24日(日)

検索エンジン発明の日本、「グーグル」生み出せなかった経営トップ
石黒不二代・ネットイヤーグループ社長

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2013/3/9 7:00
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米グーグルが発明したものは検索エンジンである。しかし、グーグルは検索エンジンというソフトを売っているわけではない。

インターネットの普及で世界には情報があふれ、10年で情報の流通量は500倍になった。あふれる情報の中で、自分が欲している情報をすぐに手に入れたい人々に向けて、グーグルは検索エンジンを無料で提供した。その一方でインターネットをひとつのメディアに仕立て上げ、課金ではなく広告から収入を得るモデルを構築した。

実は検索エンジンは、日本ではインターネット商用化のはるか前に発明されていた。しかし、その検索エンジンは、新聞社に売られていたそうだ。新聞社では、過去の記事を含めて検索するという需要があるからだ。

1台数百万円の検索エンジンを大手新聞社に売ると、せいぜい売上高は1000万円だ。グーグルが検索エンジンを使って創造した新しい広告ビジネスの売上高は、いまや、年間500億ドルに達する。日本にこのプロデュース力があれば、日本にグーグルが誕生していたかもしれない。

では、日本企業がこのプロデュース力を高めるために、何をしたらいいのだろうか? 私は、ぜひ、経営トップに発想を変えてもらいたいと思っている。

日本企業が業績予測を考えるときには、必ず「製品×販売数」という考え方で、全体は、その積み上げとなる。ITは、すでに新しい顧客体験をつくりだす「サービス」の時代に突入している。日本企業は「モノをいくつ売るか」という発想から脱却すべきだ。

[日経産業新聞2013年3月7日付]

 この連載は変革期を迎えたデジタル社会の今を知るためのキーパーソンによる寄稿です。ツイッター日本法人代表の近藤正晃ジェームス氏、ネットイヤーグループ社長の石黒不二代氏、KDDI研究所会長の安田豊氏、NHNジャパン社長の森川亮氏、ライフネット生命副社長の岩瀬大輔氏らが持ち回りで執筆します。(週1回程度で随時掲載)

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