2019年1月22日(火)

産・学と市民がタッグ 消費者の発想、ものづくりの現場に

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2012/4/10 7:00
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消費者の発想をものづくりや研究開発の現場に取り込むための新たな仕組みづくりが、大阪で進んでいる。大阪大学の小林昭雄名誉教授が中心となり連携支援施設を開設。企業が試作品や独自技術を紹介して消費者に評価してもらうだけでなく、独自アイデアを具体化するため研究者や企業を仲介する仕組みも構築した。産学に市民を加えた枠組みで、市井に埋もれた独創的アイデアを発掘、日本のものづくりの底上げを狙う。

「まちラボ」は大阪富国生命ビルの4階1フロアを占める(大阪市内)

「まちラボ」は大阪富国生命ビルの4階1フロアを占める(大阪市内)

大阪・梅田の中心部に立つ大阪富国生命ビル。この4階に置かれたのが連携拠点「まちラボ」だ。消費者の関心の高い「食」「植」「健康」の3つをキーワードに産学連携を支援する。

施設内にはアサヒビールや染色大手の小松精練、バルブ大手のフジキン(大阪市)など8社が、それぞれショールームを置く。例えば、アサヒビールは酒やつまみなどに関する各種講習会を開催するほか、体内のアルコールの分解能力を測るコーナーを用意。日本人の適正飲酒量を把握し、今後の製品開発につなげる。フジキンではチョウザメの養殖事業や水中植物栽培システムを紹介する。

セミナールームでは「第三世代大学 塾SiN」と名付けた実践講座を開催。60代のリタイア世代や子育てに一段落した女性らを主な対象に園芸や食品分野などを主なテーマに4つの常設講座を開く。

同施設を運営するのは一般社団法人テラプロジェクト(大阪市)。阪大の教授らが中心になり立ち上げた。理事長で、バイオテクノロジーが専門の小林阪大名誉教授の念頭にあるのは「オープンイノベーション」の思想だ。企業にとって従来型の自前主義では、市場の変化に対応した迅速な製品開発はおぼつかない。開発スピードを短縮すると同時に市場ニーズに見合った製品を世に送り出すには外部の知恵の活用が重要になる。

企業と大学関係者だけでなく、一般市民も交流できる場所を提供し、「市井に埋もれている起業家精神を掘り起こす。3者を束ねて製品化する仕組みをつくって、日本の競争力を高める」(小林理事長)狙いだ。

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