協和発酵キリン、米のクローン牛研究子会社を譲渡
協和発酵キリンは4日、ヒトの抗体を作るクローン牛の研究・開発を手掛ける米国子会社のヘマテック(サウスダコタ州)を、昨年12月31日付で米国のNPOに譲渡したと発表した。売却額は非公表。
米国などで病院のシステムを運営するNPOが設立したサンフォード・アプライド・バイオサイエンシズ(同州)に譲渡した。2012年6月末時点で28人いた従業員は原則、継続雇用する。
ヘマテックは1998年設立の米マサチューセッツ大発のベンチャーで、体内でヒト抗体を作るクローン牛作製を研究している。抗体医薬品の量産技術につながるとみて前身のキリンビールが05年に買収した。ただ現在、抗体薬の生産は遺伝子を組み換えた細胞からつくるのが主流で、譲渡先を探していた。