2018年7月22日(日)

ルネサス、鶴岡など2工場を追加閉鎖 改革計画

2013/8/2付
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 ルネサスエレクトロニクスは2日、主力の鶴岡工場(山形県鶴岡市)など2工場の閉鎖を盛り込んだ構造改革計画を発表した。同社は国内に14工場を持つが、昨年7月に発表した計画と合わせ、合計5工場を3年以内に閉鎖する。「まだ人や拠点が多い」(作田久男会長)として、さらなるリストラの可能性も示唆した。家電向け半導体の生産能力を縮小し、自動車・産業機器向け半導体に経営資源を集中させる。

 同日、都内で記者会見した鶴丸哲哉社長は収益の改善には「強力な構造改革が不可欠だ」と語った。今回、新たに閉鎖対象となるのはゲーム機向けシステムLSI(大規模集積回路)を手がける鶴岡工場、パソコン電源向け半導体を生産する甲府工場(山梨県甲斐市)。滋賀工場(大津市)の一部ラインも閉める。いずれも半導体の回路を形成する「前工程」工場だ。

 ルネサスは2012年7月に18カ所にある工場を順次削減する計画を発表していた。これまでに4工場を売却。現在、同社が持つ工場でこれから閉鎖する対象となるのは5工場、一部ラインを閉めるのは2工場となる。いずれも遅くとも3年以内に閉める見通しだ。閉鎖工場・ラインに勤務する約2700人は配置転換するほか、早期退職者を募集する。

 閉鎖する工場・ラインで生産する製品はルネサスの他工場に集約するほか、半導体受託生産会社(ファウンドリー)最大手の台湾積体電路製造(TSMC)などに委託する。運営コストがかさむ生産拠点を減らし、設計・開発に経営資源を振り向けることで競争力を高めたい考えだ。ただ、一連の構造改革の収益への効果は明らかにしていない。

 閉鎖対象となったのはゲーム機や家電機器向け製品が中心。事業の選別を進め、先端技術を持つ自動車向け製品、省エネ技術に優れる産業機器向けなど、「強い技術に焦点を絞っていく」(作田会長)考えだ。また、アジアなど新興国の顧客開拓も進める。作田会長は顧客のために「必ずグローバルに生き残ってみせる」と決意を語った。

 ルネサスは合理化の遅れなどで、前身企業も含めて13年3月期まで8期連続で最終赤字に陥った。

 2日に発表した13年4~6月期連結決算は営業損益が97億円の黒字(前年同期は176億円の赤字)だった。円安で採算が改善したことで1~3月期に続いて2四半期連続で営業黒字を確保したが、携帯電話向けシステムLSIからの撤退に伴う特別損失が発生。最終損益は39億円の赤字(前年同期は207億円の赤字)だった。

 4~6月期の売上高は前年同期比7%増の1990億円。円安による押し上げ効果が約190億円あり実質的には減収だったが、「事業の絞り込みの結果でマイコンなど注力分野は横ばいから微増を確保した」(鶴丸哲哉社長)という。

 ルネサスは14年3月期の業績予想の開示を見送っているが、2日には13年4~9月期の予想のみ開示した。売上高は横ばいの4080億円、営業損益は140億円の黒字(前年同期は233億円の赤字)、最終損益は400億円の赤字(同1150億円の赤字)の見通し。

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