トヨタ「86」、4月発売 13年ぶり新型スポーツ車

トヨタ自動車は2日、小型スポーツ車「86(ハチロク)」を4月6日に発売すると発表した。価格は199万~305万円。売れ筋モデルは240万円台となる見込みで、手ごろな価格帯としてスポーツ車の愛好家を増やしたい考え。国内販売目標は月1000台だが、すでに約3200台を受注した。欧米やアジアでも順次発売する。
86は1980年代のスポーツ車「AE86型カローラレビン/スプリンタートレノ」をモチーフに開発した後輪駆動(FR)車。富士重工業の排気量2000ccの水平対向エンジンを搭載し、生産も同社が担当する。最高出力200馬力の迫力ある走りを楽しめるという。
トヨタが新型スポーツ車を発売するのは13年ぶり。千葉市で開いた発表会で豊田章男社長は「若いころにスポーツ車に夢中になった中高年に加え、若い人にも楽しんでもらいたい」と訴えた。
トヨタの全系列店で販売し、283店舗には専門スタッフが詳しく説明する売り場も設ける。好みに応じて取り付けられるパーツ類も豊富に用意する。トヨタは昨年12月に発売した小型ハイブリッド車「アクア」がすでに約12万台を受注するなど好調。エコカーに加えてスポーツ車も投入し顧客の裾野を広げる。