/

光回線、新規顧客より解約阻止に軸足 NTT東西

12年度事業計画 スマホ普及や競争激化で

NTT東西の2012年度事業計画(カッコ内は11年度見込み比、%、▲はマイナス)
東日本西日本
売上高(億円)18,680
(―)
16,550
(▲1.6)
光サービス関連収入
(億円)
8,770
(8.4)
6,750
(7.0)
固定電話関連収入
(億円)
5,820
(▲11.0)
8,280
(▲9.0)
経常利益(億円)800
(―)
600
(―)
光サービス契約純増数
(万件)
80
(▲11.1)
65
(▲13.3)
設備投資(億円)3,900
(▲7.1)
3,600
(▲1.4)

(注)光と固定関連収入の内容は東西で一致しない

NTT東日本とNTT西日本は1日、2012年度の事業計画の認可を総務省に申請した。他社との競争激化にスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の普及が加わり、主力の光回線サービスは契約数の伸び鈍化が鮮明になっている。こうした状況を受け、新規契約の獲得に重点を置いた従来の戦略から既存顧客の囲い込みにも目配りする姿勢に転じつつある。

東西が提出した計画によると、12年度は東西ともに固定電話収入が11年度比で1割程度減少する一方、光サービスは11年度並みの増収を確保する。東日本大震災の影響で落ち込んだ情報機器の販売回復や経費削減効果もあり、売上高は東西ともほぼ11年度並み。経常利益も同規模を見込む。設備投資は11年度に震災復旧費が上乗せされた東がやや減るが、西は11年度並みを計画している。

例年と変わらぬ計画のようだが、目をこらすと「異変」が浮かび上がってくる。12年度の1年間でどれだけ光サービス契約者を増やすかを示す純増数が、11年度見込みの数字を下回ったのだ。

12年度の純増数の計画は東が80万件、西が65万件。いずれも11年度見込みから10万件少ない。両社はここ数年は少なくとも前年度見込みと同件数を提出、前年度割れは容認してこなかった。「成長が緩やかになっている現実を踏まえた。新規契約をどんどん増やす段階から長く利用してもらうことにも注力する」。NTT東の中川裕常務はこう説明する。

01年に始まった光サービスは10年を超えて「かなり普及」(中川氏)し、契約獲得の勢いは落ちざるをえない。KDDIが光サービスのエリアを拡大。インターネットの利用をパソコンからスマホに切り替える若者も増え、「新規契約は前年並みだが解約が増えている」(NTT西日本の小椋敏勝常務)状況だ。

NTT東は2年契約を対象にした低料金サービスの導入で長期利用を促す(会見する中川裕常務)

NTT東は解約を防ぐため、1日から光を2年契約した戸建て利用者を対象にした低料金サービスを導入。すでに長期利用者向け割引を導入しているNTT西も「競争激化を受け、顧客流出防止の割引に一層取り組んでいく」(小椋常務)。

伸びは鈍るが契約者数は増えるため、東西の光関連収入は11年度比で7~8%増える計画。東西は家庭で消費電力が計測できる「電力の見える化」など、光回線を使った付加価値を高めたサービスの開発を拡充している。既存の顧客ベースを維持しながら、新たな用途の提案や掘り起こしが欠かせなくなっている。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン