ウィルコム加入、3カ月以内純増　宮内新社長が抱負

ウィルコムは1日、同社の加入者同士だけでなく、他社の携帯電話や固定電話への国内通話も無料とする定額サービスを正式発表した。ウィルコムは加入者数が17カ月連続で純減と苦しい状況が続くが、同日都内で会見した新社長の宮内謙氏は「3カ月以内の純増を目指す」と抱負を述べた。

3日に始める「だれとでも定額」は、基本料とは別に980円の定額料を支払えば、他社への通話も一定の条件下で無料とするサービス。

ウィルコムは会社更生手続き中で、年内にもソフトバンクが完全子会社化するPHS会社。ソフトバンクはボーダフォン（現ソフトバンクモバイル）買収後に音声定額の「ホワイトプラン」で事業を立て直した経験を踏まえ、ウィルコム再建をもくろむ。

大量のテレビCMを放映し、販売店も拡充する。PHSの取扱店舗は現在2754店舗だが、4～5カ月以内に4000店舗に広げる計画。当面は顧客獲得で販促費用が膨らむが、12年3月期では営業黒字を見込む。