シェールガス大国めざす中国 「野望」阻む課題山積

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2013/8/5 7:00
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米国を起点とする「シェールガス革命」が世界のエネルギー供給構造を変えつつある。変化の波は経済・産業の幅広い領域に及ぶ。だが、シェールガスが眠るのは米国だけでないはずだ。なかでも中国には米国を上回る埋蔵量がある。中国がシェールガス大国となる日が来るのだろうか。

■「生産は北米だけ」が現状

シェールガスの資源量
    国名資源量
(兆立方フィート)
(1) 中国1115
(2) アルゼンチン802
(3) アルジェリア707
(4) 米国665
(5) カナダ573
(6) メキシコ545
(7) オーストラリア437
(8) 南アフリカ390

米エネルギー省調べ。調査対象は41カ国。資源量は技術的に回収可能な量。

米国エネルギー省は6月、世界のシェールガスの資源量についての最新の評価を公表した。調査41カ国中、最も多いのは中国の1115兆立方フィート。2位にアルゼンチン、3位にアルジェリアが続き、「革命の発祥地」である米国は4位。中国の6割の水準である665兆立方フィートにとどまる。

だが、ボストンコンサルティンググループが7月にまとめた調査によると、2012年末時点で米国とカナダでシェールガス生産のために掘られた井戸は11万本。これに対し、北米以外の井戸は200本以下。シェールガスとシェールオイルの生産量の99.9%は北米に集中している。現状では生産は北米だけと言っていい状況だ。

各国が手をこまぬいているわけではない。なかでも中国政府はシェールガス開発の5カ年計画を公表し、15年に65億立方メートル、20年に600億~1000億立方メートルに引き上げる意欲的な生産目標を掲げた。

中国石油天然気(ペトロチャイナ)や中国石油化工集団(シノペック)など国有石油会社が四川省などで試験生産に着手し、政府が実施した鉱区入札には70社以上が参加した。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルや米エクソンモービルなど欧米メジャー(国際石油資本)も中国の石油大手と組んで次々参入している。

だが専門家は中国のシェールガス生産が軌道に乗るのは「相当時間がかかる」(日本エネルギー経済研究所の橋本裕研究主幹)との見方で一致する。政府が掲げる15年に65億立方メートルの生産目標は中国の天然ガス消費量の数%にすぎない。それでも石油天然ガス・金属鉱物資源機構の竹原美佳主任研究員は「目標の達成は無理。うまくいって40~50億立方メートル」と断言する。

なぜ中国の生産が伸びないのか。日本の政府系機関のトップは海外の国際会議で同席した中国の資源関係者から、「中国のシェールガスはそんなに魅力的ではない。資源量は机上の数字にすぎない。問題は地質が楽観できないことだ」と聞かされた。

竹原氏によると、中国のシェールガスの主要産地の一つと期待される四川省は地質の博物館と言われるほど構造が複雑だ。ガスの層も米国に比べてはるかに深い場所にある。

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