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中国、首脳会談を拒否 1時間足止めの菅首相

会談時間を一度は発表→直後に「連絡ミスで未定」

(更新)

日中首相会談の開催を巡り、菅直人首相がハノイ市内のホテルで1時間近く足止めされるなど混乱が続いた。一度は首相会談の時間まで告知した直後に撤回するなど、歯車のかみ合わない日中関係を象徴するようなゴタゴタぶりだった。

菅首相は29日午後5時半(日本時間同7時半)、日中韓首脳会談が開かれるホテルに到着した。ホスト国である韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領を挟んで会場入りした菅首相と中国の温家宝首相は硬い表情のまま。日中韓首脳会談では3首脳が順番に冒頭発言をしたが、菅首相は小声でかすれがち。日中両首相はほとんど目を合わさず、議論は沈んだムードで始まった。

日本の外務省幹部は午後5時半ごろ、いったん日中首相会談を「午後6時35分に開始」と発表。急きょ、3カ国首脳会談の隣室に会談場を準備しているらしい様子もうかがえた。しかし、午後6時ごろになって「先ほど連絡した日中首相会談はとりあえず、まだ調整中だ。事務方の連絡ミスでまだ何も決まっていない」と訂正。会場付近で待機していた記者団も、ホテルのロビーに退去させられた。

日中韓首脳会談は1時間で終了。まず温首相が表情を崩さず足早に自室に戻った。続いて李大統領が会場を離れたが、菅首相はそのまま会場にとどまった。その後も、多数の日本政府関係者がホテルロビー内を慌ただしく走り回る姿も見られた。

この間、中国外務省高官が香港メディアだけを別室に集めて、厳しい日本批判を展開。結局、菅首相は1時間近く経過してからホテルを後にしたが、厳しい表情のまま記者団の問いかけにも答えなかった。

同行筋によると、中国側が会談中止を打診してきた際の理由としたのは外国通信社が前原誠司外相の発言として配信した「両国は東シナ海のガス田開発の交渉再開でも合意した」との報道だった。

「中国側に聞いてください」。前原外相は午後8時50分ごろ(日本時間午後10時50分ごろ)、国際会議場での晩さん会に臨む際、日中首相会談が見送られたことについて日本経済新聞の取材に答え、強い不快感を示した。一方、温家宝首相は晩さん会に参加したものの、わずか15分足らずで会場を後にし、宿泊先のホテルに戻った。

日本政府も情報収集に追われた。外務省幹部は29日夜、同省内で記者団に「前原外相の発言におかしいと思える個所はない」と説明した上で、報道による会談見送りではなく、中国の国内事情が関係しているとの見方を示した。

(ハノイ=山口真典)

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