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米英仏、国連決議なしで攻撃も 対シリア

【パリ=竹内康雄】シリアへの軍事介入に向け、欧米各国が条件固めに奔走している。キャメロン英首相はシリアへの軍事力行使を可能にする決議案を国連安全保障理事会に提示。シリアと友好関係にあるロシアの反対による否決が見込まれる中であえて提案し、米英仏など有志連合による攻撃の布石にする狙いとみられる。ただ、安保理決議なしの攻撃には国際世論の反対も根強い。

キャメロン首相は28日、国際条約で禁じられた化学兵器をアサド政権が使ったとして非難。「市民を保護するために必要な措置がとれるようになる」と公式ツイッターで決議案の内容を説明した。

同首相は英国の国家安全保障会議が同日「アサド政権の化学兵器使用は容認できない。世界は傍観してはいけない」との認識で一致したとことも明らかにした。

安保理は同日、英国が提出した決議案を巡り協議を始めた。仮に採決したとしてもシリアへの軍事介入に慎重なロシアが決議案に反対する見通し。これを承知で英国が安保理に諮るのは「安保理決議を得られなかったため、有志連合での攻撃しか選択肢がなかった」とのアリバイづくりをする戦略とみられる。

キャメロン首相は28日、英国の国家安全保障会議が「アサド政権の化学兵器使用は容認できない。世界は傍観してはいけない」との認識で一致したと明らかにした。

へイグ英外相はすでに安保理決議がなくても軍事行動が可能と主張。オランド仏大統領も「(アサド政権への)最も適切な反撃手法を探さなければならない」と述べ、決議なしでの軍事行動の可能性を示唆した。

米メディアによると、シリアで化学兵器が使われたとみられる数時間後に米情報機関はシリア国防省当局者から現場指揮官への電話を傍受。通話内容からアサド政権が化学兵器を使用したと判断したという。

ロシアのラブロフ外相は同日、国連とアラブ連盟合同のシリア特別代表であるブラヒミ氏と電話協議。軍事介入について「さらなる地域の不安定化をもたらすだけだ」と強く反対する考えを表明した。

ロシアだけでなくイタリアからも異論が出た。ボニーノ・イタリア外相は現地メディアで「国連安保理決議なしの軍事行動は不適切で説得力がなく、望ましくない」と発言。シリアへの軍事介入を巡り欧州内に温度差があることを示した。

ハーグで記者会見した潘基文(バン・キムン)国連事務総長は化学兵器使用を巡る26日からの現地調査について「計4日間が必要。その後に科学的に分析しなければならない」と指摘。早期の軍事介入に傾く欧米諸国の動きをけん制した。

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