2019年8月24日(土)

関電値上げ、企業19.23% 産業界「事業存続に影響」

2012/11/27付
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関西電力が26日、電気料金の引き上げ認可を政府に申請した。上げ幅は家庭向けで平均11.88%、認可が不要な企業向けで同19.23%。2013年4月の実施を目指す。九州電力や四国電力も値上げを申請する方針を固めた。家庭や企業の負担が増加、企業では「事業の存続そのものに影響を与えかねない」(津賀一宏・パナソニック社長)との声が広がっている。

標準家庭で支払いは月599円増える。同日記者会見した関電の八木誠社長は、「お客様の生活や産業活動にご負担をかけることになり申し訳ない」と陳謝した。

2013年3月期連結決算の最終赤字幅は過去最大の2650億円になる見通し。年間配当を61年ぶりに無配とする。経営立て直しに向けて14年3月期から16年3月期まで年平均1553億円のコストを削減。14年3月期に黒字転換を目指すが、先行きは不透明だ。

計画は大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)に加え、高浜原発3、4号機(同県高浜町)の来年7月の再稼働を前提とする。しかし原子力規制委員会の新しい安全基準の策定や審査のスケジュール次第で、計画通り稼働できない可能性もある。その場合、再値上げが視野に入る。

事情は九電も同じ。同社は27日、家庭向け電気料金の引き上げを政府に申請する。上げ幅は8.51%。企業向けは同15%前後。13年3月期の年間配当を無配とし、社員の平均年収2割カットも実施する。ただ算定は来年7月以降、原発4基の順次再稼働が前提だ。

値上げの動きは各地に広がってきた。四国電力は29日に表明する見通し。燃料費負担が増しているためで、値上げの時期や幅は今後詰める。

日本エネルギー経済研究所によると、10電力会社の12年度の燃料調達費は10年度より3兆1千億円増える見込み。燃料の価格変動を料金に反映させる制度の適用分と為替変動分を除くと、1兆9千億円分をどう補うかが見通せない。すべてを値上げで吸収した場合、家庭用では10%前後の値上げが必要という。

値上げに企業では懸念が広がる。ダイキン工業の井上礼之会長は「生産の海外移転が加速するのではないか」と指摘。電力消費量の多い電炉メーカーは「存続にかかわる」(武田安夫・山陽特殊製鋼社長)としている。

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