2019年6月19日(水)

カリスマ去り、次の盟主へIT乱戦 ジョブズ氏退任

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2011/8/25 22:20
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【シリコンバレー=岡田信行】病気休養中の米アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO、56)が24日辞任した。スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」などを次々とヒットさせ、アップルを株式時価総額で世界一のIT(情報技術)企業に育てあげたカリスマ経営者の退場で、同社の経営は転換点を迎える。IT業界の次の盟主を巡る乱戦にも拍車をかけそうだ。

ジョブズ氏は会長に就任し、後任のCEOにはジョブズ氏の3度にわたる病気療養で代行を務めたティム・クック最高執行責任者(COO、50)が昇格した。

「供給網の達人」

CEOに就任したクック氏は米IBMからコンパック(現ヒューレット・パッカード)を経て1998年にアップル入り。「サプライチェーンの達人」といわれ、在庫や調達、生産など管理分野で手腕を発揮した。

クックCEOを支える体制
主な執行役
最高経営責任者ティム・クック
上級副社長スコット・フォーストールソフト開発担当
上級副社長ジョナサン・アイブデザイン担当
上級副社長ロン・ジョンソン小売部門担当、11月にJCペニーのCEOに就任
最高財務責任者ピーター・オッペンハイマー財務担当
上級副社長フィル・シラー製品マーケティング
上級副社長ブルース・スウェル法務担当、インテル出身

アップルを特徴づける製品デザインにも鋭い注文を出すといわれ、ジョブズ氏の信頼が厚い。ただその物腰は柔らかく、ジムでのトレーニングを欠かさないバランス感覚を持つ。時にむちゃな注文を出しながら、製品の完成度を高めたジョブズ氏とはタイプが異なる。

アップルは秋以降、スマートフォン「アイフォーン」や多機能携帯端末「iPad」の新製品を投入するといわれている。足元の収益は拡大しており、「交代でも当面の工程表には影響ない」(証券アナリスト)とみられる。問題はその先だ。

インターネット上でソフトや機能を提供する「クラウドコンピューティング」や、交流サイト(SNS)への取り組みはまだ始まったばかり。カリスマ不在の後、クック氏が進路をどこに向けるのかは未知数だ。

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