2019年5月19日(日)

円安進み株高弾み 株式市場、業績改善に期待感

2013/4/23 1:13
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外国為替市場で1ドル=100円をうかがう展開となり、株式市場では企業業績の改善期待が高まっている。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では日本の金融緩和をけん制する発言はなく無難に通過。今の円安水準が定着すれば、自動車や電機などの採算の改善に弾みがつくとの見方が強まり、輸出企業が株式市場全体をけん引している。

22日の東京株式市場では、キヤノンや日産自動車など主要な輸出企業が相次いで年初来高値を更新した。トヨタ自動車も上昇し、11日に付けた年初来高値と並ぶ場面があった。円安により収益の改善が進む期待の大きい銘柄に、国内の個人投資家や海外投資家からの買い注文が広がった。

市場の動きを代表したのは6%高と大幅に株価が上昇したマツダだ。同社の場合、1ドル当たり1円の円安は年間で35億円分の営業利益を押し上げる要因になる。利益水準が低いため、自動車大手の中でも円安に対する「感応度」が高く、株式時価総額は5年9カ月ぶりに1兆円台を回復した。

多くの輸出企業は昨年までの円高局面でコスト削減努力を続けてきた。筋肉質の経営へ体質改善を進めてきたところに円安の追い風を受け、一気に利益が増えてくるとの期待につながっている。

昨年秋以降、世界の株式市場の中で日本株は突出した上昇を見せている。新興国は景気減速が懸念され、欧州も債務問題の雲が晴れない。「日本企業の収益の改善度合いは一段の円安を加味しなくても世界のなかで最高水準にある」(クレディ・スイス)ことが、海外投資家から日本株が注目を集める大きな理由だ。

原燃料などを海外からの輸入に頼る電力各社や一部の消費関連の企業にとって、円安は逆風だ。しかし主要企業全体で見れば、今の円安水準はデメリットよりもメリットの方が上回る。

大和証券によれば、1ドル=100円の円安水準が年間を通して定着した場合、主要企業の2013年度の経常利益は前年度に比べて45%増える見通しだ。95円が続く前提よりも、約6ポイント上振れする。さらに105円まで円安が進むと、増益率は5割を超えると試算している。

株価が最高値圏にある米国は、主要500社の1~3月期の増益率は前年同期比約2%に鈍化してくる見通しだ。ハイテク大手IBMは純利益が1%減となり、収益の停滞が浮き彫りになった。

これから3月期会社の決算発表が本格化する。第一生命経済研究所の藤代宏一副主任エコノミストは「今期の収益見通しは保守的な内容が多くなるとみられるが、慎重な為替前提の企業などには業績上振れ期待から買いが続きそう」と言う。

もっとも、慎重な見方も残っている。アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之取締役は「米国景気が減速すれば円安・株高の流れが一服し、外需企業の上値は抑えられる」と話す。

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