ガソリン供給、徐々に回復 首都圏の製油所が再稼働

2011/3/21付
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石油製品の生産・流通設備が復旧しつつある。石油元売り最大手のJX日鉱日石エネルギーは21日、主力の根岸製油所(横浜市)が再稼働したと発表した。同日には出光興産の塩釜油槽所(宮城県塩釜市)に石油タンカーが震災後、初めて入港。被災地に十分な量が行き渡るにはなお時間がかかるが、首都圏のガソリン不足は地域によっては週内にも解消しそうだ。

JXエネルギーの根岸製油所は21日午前から主要装置が稼働、徐々に稼働率を高める。地震発生時に自動停止していたが装置自体には損傷はなかった。

同社最大の精製能力を持つ水島製油所(岡山県倉敷市)では同日、3基ある常圧蒸留装置で合計日量2万バレルの能力増強を実施。精製能力を同40万バレルまで引き上げ、東日本向けの供給体制を強化した。

米エクソンモービル傘下の極東石油工業の千葉製油所(千葉県市原市)も21日にガソリン生産を再開し、フル操業に入った。首都圏の製油所の相次ぐ操業再開で、石油製品の需給逼迫は徐々に解消される見通しだ。

コスモ石油も21日、主力の千葉製油所(千葉県市原市)で地震直後から続いていた火災が鎮火したと発表した。週内にも設備の安全を確認し、早期に在庫の出荷を再開したい考え。「足りない製品は西日本の自社の製油所から船で供給を受ける」(同社)方針だ。

被災地の太平洋沿岸にも震災後、初めて石油タンカーが入港した。石油連盟は21日、合計2010キロリットル分のガソリンや灯油を積んだ石油タンカーが同日午前、塩釜港に入港したと発表した。石油元売り各社は中継地点として出光興産の塩釜油槽所を共同で活用。タンクローリーに積み替えて被災各地に出荷する。

東北地方の被災地では救援物資の輸送などで燃料不足が大きな課題となっている。石油元売り各社は震災後、仙台港付近の拠点から燃料在庫を供給するなどしてきたが、塩釜港の部分復旧で太平洋側の海上からの調達ができる。

エクソンモービルグループの塩釜油槽所でも20日から出荷を再開し、21日から製品受け入れが可能となった。JXエネルギーも21日、仙台製油所(仙台市)で在庫の出荷を一部再開した。ただ、生産の復旧にはめどがついていない。

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