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福島第1原発、ヘリ・地上から放水 3号機冷却急ぐ

送電線引き込み、接続作業は18日に

(更新)

危機的な状態が続く東京電力福島第1原子力発電所では17日、過熱の懸念がある使用済み核燃料を冷やすため初の放水に踏み切った。自衛隊ヘリコプターでの水の投下に続き、自衛隊や警視庁の放水車で地上からも放水した。また東電は原子炉の冷却装置を動かすため、地震で失われた電源の復旧へ向け東北電力の送電線を原発の敷地内に引き込んだ。18日にも冷却装置につなぐ。

東京電力が16日午後にヘリから撮影し、17日に公開した白煙を上げる福島第1原発の映像

東京電力が16日午後にヘリから撮影した白煙を上げる福島第1原発の映像

使用済み燃料は発熱するため建屋の屋上近くのプールで冷やして保管している。地震で冷却機能が失われたため水温が上がって蒸発し、燃料が露出して放射性物質が放出される恐れがある。特に3号機は爆発で天井が吹き飛んでおり、放射性物質が外部に出やすい。

自衛隊は航空災害時の消火に使う消防車5台を投入、17日夜に燃料プールに向けて放水した。放水距離は80メートル以上で水量は「5台全部を運用して30トンになる」(折木良一統合幕僚長)という。警視庁機動隊も同日夜、約5分間にわたり高圧放水車で4トン超を放水したが現場の放射線量が高いため作業を中断、撤収した。

これに先立ち自衛隊は17日午前にはヘリ2機から海水を4回、3号機に投下した。放水後に測定したヘリ乗組員10人の除染後の放射線量はいずれも60ミリシーベルト以下で、健康状態には異常はなかったという。

また東電によると、ヘリで放水前の午前9時40分に3.782ミリシーベルトだった第1原発敷地内の放射線量は放水後の10時20分でも3.754ミリシーベルトで、ほとんど変わらなかった。水がプールに十分に入らなかったか、すぐに蒸発した可能性もある。

経済産業省の原子力安全・保安院が18日午前0時過ぎに発表した第1原発敷地内の観測データでは、地上放水の前後でも放射線量はほとんど変化していなかった。東電は地上放水を18日以降も続ける方針だ。

3号機ではウランと猛毒のプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を使っている。プルトニウムは重く飛散しにくいうえ含有量も少ないが猛毒なため、冷却の優先度も高いとされる。

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