2019年2月16日(土)

スペイン国債利回り、一時7%超 「危険水域」に

2012/6/15付
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14日の欧州市場で金融不安がくすぶるスペインの国債が売られ、10年債利回りユーロ導入後で初めて7%に上昇(価格は低下)した。債券市場で利回り7%は中長期の財政運営が難しくなる「危険水域」とされる。17日にギリシャ再選挙をひかえ、欧州市場に不透明感が漂っている。

スペインのデギンドス経済相は14日、記者団に「市場を落ち着かせるため、さらなる措置を取る」と語った。政府として不良債権問題の解決を急ぐ意向を示した。

スペイン国債の利回りが14日に大幅上昇したのは、米格付け会社がスペインの長期国債の格付けを一気に3段階引き下げたのがきっかけ。ギリシャ再選挙を前に積極的な取引が手控えられるなか、スペイン国債売りが広がった。

スペインでは不動産バブル崩壊で不良債権問題が深刻になり、銀行への公的資金注入が財政悪化に拍車をかけるとの懸念が出ている。ユーロ圏各国は9日、スペインの銀行を救済するため、最大1000億ユーロ(約10兆円)を支援する方針を決めたが、かえってスペイン政府の借り入れが膨らんでしまうとの指摘が出されている。

14日の欧州市場ではイタリア国債も売られ、10年債利回りは6.3%に上昇した。同日のイタリアの国債入札は無難に終わったが、「スペインやイタリアの国債は国内の銀行以外に買い手が見当たらない状況にある」(大手英銀)。

スペイン国債が「危険水域」に入ったことで、欧州に一段の政策対応を求める圧力がかかりそうだ。最近では昨年11月にイタリア国債利回りが一時7%を超えた局面があったが、欧州中央銀行(ECB)の大量の長期資金供給の効果でいったん4%台まで下がった経緯がある。

欧州市場が不安定なのは週末の17日にギリシャ再選挙を控えているため。緊縮財政策に反対する野党勢力が新政権の中核になった場合には、欧州連合(EU)が支援を凍結し、最終的にギリシャがユーロ離脱に追い込まれるとの観測が広がっている。(ロンドン=上杉素直)

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