株式投信に個人資金戻る 2月、4カ月ぶり流入

2013/3/14付
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投資信託市場への個人マネーの流入が鮮明になってきた。投資信託協会が13日発表した2月の概況によると、株式投信の設定額から解約・償還額を差し引いた投信市場への資金流出入額は6596億円のプラスと、4カ月ぶりに流入に転じた。流入額は2011年8月(7093億円)以来、1年半ぶりの規模となった。株高を受け、個人のリスク資産への投資意欲が徐々に高まっている。

前月の1月も投信設定額が5年半ぶりの高水準だったものの、株高を受けた換金売りで投信の解約も過去最高にのぼったため、差し引きで流出にとどまっていた。2月はこうした解約の動きが一段落した一方、投信の設定額は前月よりさらに10%増え、3兆5700億円と過去3番目の規模に膨らんだ。過去最高だった07年6月(4兆9245億円)以来の水準だ。

投信調査会社リッパー・ジャパンの篠田尚子氏は「解約が一巡し、株式などのリスク資産で運用する投信に資金が戻り始めた」と指摘する。

個人の資金は、海外株式で運用する投信や不動産投資信託(REIT)で運用する投信などに向かった。SMBC日興証券が販売した米国株投信に1430億円が流入したのをはじめ、米国株や東南アジア株などで運用するタイプを中心に、海外株投信は2291億円の流入超過。どのREITで運用するかをプロが選ぶ国内外の「REIT投信」も計1682億円の流入超過だった。

これらに比べると流入額はやや少ないものの、日本株で運用する投信にも1444億円が流入した。とりわけ運用成績が好調な既存ファンドへの資金流入が目立ち、中には、残高の急拡大を受けて販売を停止する投信も出ている。

JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する日本株投信「JFザ・ジャパン」には320億円が流入。3月上旬には純資産残高が上限の1000億円に達したため販売を停止した。DIAMアセットマネジメントの「新興市場日本株ファンド」も、残高の急増で安定した運用が難しくなったと判断し3月上旬に販売を停止した。

こうした資金流入の動きがけん引し、2月末の株式投信の純資産残高は57兆2016億円と、前月に比べ2%増加した。

海外株やREITなどで運用する投信が資金を集めた一方で、海外の債券で運用する投信からは資金の流出も目立った。国際投信投資顧問が運用し、国内投信では純資産残高が最も多い「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」は240億円の資金流出だった。円安・株高が続いたことで、個人投資家がより積極的に運用リスクを取る姿勢を強めだしたことを反映していそうだ。

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