日本への懸念が海外で拡大 比政府、100キロ圏外避難を
原発事故レベル7、対応の遅さ協調

2011/4/13付
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日本政府が福島第1原発事故への評価を国際的に最悪のレベル7に引き上げたことを受け、海外では日本の対応に懸念が改めて広がった。大震災が起きて約1カ月たってからの判断や情報開示には厳しい批判も目立つ。

中国外務省の洪磊副報道局長は12日の記者会見で「日本の近隣国として当然強い懸念を持っている。迅速で正確な情報提供を求める」と述べた。同時に「日本政府の措置により、当面の事態を改善できるよう希望する」とした。

韓国の聯合ニュースは12日、政府や東京電力の説明を取り上げたうえで「調査機関により事故の深刻性に対する見解が少しずつ違い、混乱している」と報道。韓国外交通商省の報道官は同日、「(原発事故の)解決が遅れている状況は非常に残念だ」と語った。

フィリピン外務省は12日、レベル7への引き上げを受け、在日フィリピン人に原発から100キロ圏外へ避難するよう呼びかけた。日本政府は評価の変更による避難区域の見直しは不要との立場だが、フィリピン側は独自の判断を示した。

独誌シュピーゲルは電子版で「強い余震に、原発施設の火事など悪いニュースが一向に途切れない」と懸念し、独大衆紙ビルトの電子版は「突如、放射能の不安は世界規模で広がった。我々は今まで日本にだまされていたのか」と日本への不信感をあらわにした。

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はレベル7の「公式確認に1カ月もかかったことが最も驚き」とする米専門家の見解を挙げ、日本政府の動きの遅さを強調した。

発電の約8割を原子力に頼るフランスではAFP通信が速報した。仏当局が早い段階からレベル6とみなしていたことなども紹介しながら「レベル7はチェルノブイリと同等」と解説した。

一方、ロシアで原発を推進する国営原子力企業ロスアトムのノビコフ報道官は12日、レベル7への引き上げが「リスクの過大評価」と主張。国民からの批判を避けるのを政治的に狙った行き過ぎた判断との見方も示した。タス通信が伝えた。

ロシア非常事態省は「ロシア極東への放射能の影響は予想されない」と発表した。

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