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アップル、iPad販売店絞る 店頭販売ゼロの県も

米アップルが日本で28日に発売する多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」の販売店を絞り込んでいることが分かった。家電量販大手5社の直営店のうち、販売できるのは1割弱で、消費者の間で混乱が生じる可能性もある。アップルは、量販店が運営するインターネット通販サイトで携帯音楽プレーヤーなどの販売を停止したばかり。発売前から人気が出ている新端末の販路の選別は波紋を広げそうだ。

日本経済新聞が量販各社に聞き取り調査したところ、ヤマダ電機など上位5社のアイパッド扱い店舗数は計136で、全直営店の9.5%にとどまる。上位10社では7%台に低下。予約もこれらの店舗でしか受けていない。関係者によると、アップル側が販売を認める店舗を具体的に絞り込んだという。アップル日本法人は「コメントできない」としている。

全国に約2500店を展開する携帯販売店のソフトバンクショップでも、アイパッドを扱う店はソフトバンク直営の16店のみだ。この結果、青森や鳥取など一部の県では、大手量販店とソフトバンクショップを合わせて、アイパッドを扱う店がゼロになっている。

アイパッドには2種類あり、アップルが運営するネット通販で購入できるのは、無線LAN(構内情報通信網)だけで通信する機種。携帯電話回線を使える機種は店頭でしか買うことができない。

多機能携帯電話(スマートフォン)の「iPhone(アイフォーン)」などを持つアップルは、商品力とブランド力で独自の地位を固めつつある。量販店幹部は「ほかのメーカーならこんな話はのめないが、アップルとは対立したくないので仕方がない」と話す。

アイパッドは先行発売した米国でも人気が高い。世界的に製品供給が追いつかず、販路の絞り込みに踏み切った可能性もある。家電量販がアップルに従うのは、今春スタートした量販店の「評価制度」の影響もありそうだ。関係者によると、アップルの意向に沿った量販店は販売台数に応じて奨励金が増える仕組みだという。

アップルは同時にパソコンの取扱店舗も選んでいる。独占禁止法に詳しい村上政博・一橋大学教授は「独禁法に触れるかどうかは(メーカーが)店を選ぶ基準に合理性があるかなどによって変わってくる」と指摘する。

アップルは今春から家電量販店にアップル製品のネット販売の中止を迫り、ネット通販業者への商品提供を禁じる手も打っており、商品の流通経路の管理を厳格にする姿勢を強めていた。欧米の有力ブランドの間では販路を絞って商品価値を高める戦略をとるケースも少なくない。アップルも「ブランドイメージを守るのが目的」とみられるが、消費者に対する利便性とどう折り合いをつけるかを問う声も出てきそうだ。

アップルは12日午後、家電量販店や直営店のアップルストアなど店頭でのアイパッドの予約受け付けを停止した。アップル日本法人は「予定以上の予約があったため」としている。

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