一円玉は足りるか 消費税最前線(ルポ迫真)
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352本の桜に囲まれた大阪市北区の造幣局本局。そのつぼみが膨らむ今春、硬貨の生産ラインが熱を帯びる。
消費増税を控え、財務省と独立行政法人造幣局は一円玉生産の準備を始めた。工場の心臓部である「圧印」工程には、金属板に模様を押し付ける機械が並ぶ。製造工程を受け持つ貨幣部管理環境課長の安田浩之(49)はメンテナンスに余念がない。
安田が旧大蔵省造幣局に入ったのは消費税導入の1989年。人手が足りず、...
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