2018年11月18日(日)

花王、カネボウを事実上吸収 研究・生産部門統合

2013/10/8付
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花王は8日、子会社のカネボウ化粧品と研究・生産部門を統合すると発表した。カネボウの美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」被害が出た問題を受け、経営に深く踏み込む必要があると判断した。販売部門も一体化し、カネボウはブランドの戦略立案などを担うマーケティング会社になる。本格参入から半世紀以上続く化粧品の名門「カネボウ」は事実上、花王に吸収される。

■販売も一体化視野

研究部門では2014年7月にカネボウの小田原研究所(神奈川県小田原市)を改組。化粧品に関する研究組織を花王と完全に統合する。ほぼ同時に花王、カネボウの化粧品の生産部門も100%出資の新しい製造会社に一本化する。50億~60億円を投じ、カネボウの小田原工場(小田原市)を増強。花王の東京工場(東京・墨田)で生産している「ソフィーナ」などの生産を移す。

花王、カネボウの持つ販売会社についても「できるだけ早期に一本化に着手する」(コーポレートコミュニケーション部門)。中期的には総務や人事など間接部門も花王が吸収する。美容部員を含むカネボウの社員は現在約1万3千人。人員削減はないものの、マーケティング会社となる段階では出向などで大幅に縮小される見通しだ。

花王は06年、産業再生機構下で再建中だったカネボウ化粧品を4100億円で買収した。化粧品では大先輩にあたるカネボウへの遠慮から、事業面での連携は物流拠点の統合や原料の共同調達などにとどまっていた。

■対応は後手に

今回の問題でも花王の腰は重く、カネボウの親会社としての対応は後手に回ってきた。白斑被害については「カネボウの問題」とし、自主回収などに関する記者会見はすべてカネボウ任せ。花王の沢田道隆社長が公の場で「再発防止に全力を尽くす」と白斑問題に言及したのは発覚からほぼ1カ月後の花王の中間決算発表の席上だった。

8月上旬に発表した再発防止策も内容はカネボウとの品質保証、コールセンター部門の統合どまり。すでに方針を固めていた研究・生産部門の統合の公表は先送りにしていた。研究・生産部門の統合を明らかにした今回の発表についても記者会見は開いていない。

カネボウの第三者調査は社内にある「事なかれ主義」体質が被害拡大につながったと指摘した。名門の看板への花王の配慮が結果として、カネボウの病巣を見過ごしてきたことは否めない。組織の形を変えるとともに企業風土や社員の意識に切り込めるかが問われる。

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