オリンパス、上場維持が焦点 決算14日発表にも壁

2011/11/8付
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オリンパスが過去の証券投資に絡む運用損失の計上を先送りしていたと認めたことで、今後は発表を延期している4~9月期決算や、当局の判断などが焦点となる。

高山修一社長は記者会見で決算発表を「14日にできるよう取り組んでいる」と語った。金融商品取引法では、決算とともに作成する四半期報告書の財務局への提出期限は四半期末後、45日以内。14日はちょうどこの日に当たる。間に合わなければ「上場廃止基準に抵触する恐れがある」として東京証券取引所から「監理銘柄」に指定される可能性がある。

ただ決算へのハードルは多い。監査法人のチェックを受けた決算を発表するには、過去の決算書の訂正が必要となる可能性が大きい。だが不正行為の時期が不明だ。このため第三者委員会などで詳細が判明しなければ作業自体を始められない。

オリンパスが上場を維持できるかも焦点だ。東証はオリンパスの第三者委の最終報告などを見た上で、上場廃止基準に抵触するかなどを慎重に検討する。

仮に虚偽記載があると判断した場合、「虚偽記載の影響が重大」かどうかを判断し、上場廃止するかどうかを決める。例えば過去に上場廃止となった旧カネボウは、決算を修正すると実質債務超過だった。

一方、調査を本格化させる証券取引等監視委員会は、粉飾決算に該当するかどうかを判断する。現在も粉飾を続けていたり、過年度であっても組織ぐるみと認定したりすれば、悪質なケースとして、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で刑事告発することになる。

仮に粉飾決算を認定すれば、実際は配当原資がないのにあると偽って株主に配当を続ける会社法違反(違法配当)に問われる可能性もある。粉飾決算の有無に関係なく、当時の経営陣が同法違反(特別背任)に問われることもありうる。藤村修官房長官は8日、「法令違反が疑われる場合は証券取引等監視委員会が必要に応じ検査、調査を行う。これは疑いがある可能性が高い」と述べた。

どこまで経営責任が問われるかも焦点だ。大株主の米投資ファンド、サウスイースタン・アセット・マネジメントは同日、菊川剛前社長ら経営幹部4人の即時辞任を求めるとともに、残りの取締役と常勤監査役を刷新するために必要な臨時株主総会を開催するようオリンパスに求めた。

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